再出発に込めた思いとは――。WWEの〝暗黒の逸女〟紫雷イオ改めイヨ・スカイが独占インタビューに応じ、改名の経緯をはじめ4か月に及ぶ欠場の理由が右足首のケガだったと明かした。さらに30年ぶりとなる英国スタジアムイベント「WWEクラッシュ・アット・ザ・キャッスル(CATC)」(9月3日=日本時間4日、カーディフ)での躍動も誓った。

 ――7月30日のサマースラムで4か月の沈黙を破ってロウ昇格

 イヨ 生活がいい意味で一変しました。(昇格から)1か月弱ですけど、あまりの忙しさでどれだけの時間を過ごしているかすら分からない状況です(苦笑)。

 ――新しい名前については

 イヨ 前の「紫雷」は日本人には漢字でイメージが伝わると思うんですが、米国ではそういうのはないわけで。そこに「スカイ」が入ったことでイメージが伝わるのでいい名前だと思います。「イオ」は、アルファベットだと最初が大文字で2つ目が小文字の「Io」だったんです。それで小文字のLとO(lo)に見えたり数字に見えたりとかで、読み間違える人がいたので。それが全部大文字の「IYO」で分かりやすくなったと思います。

 ――現在はダコタ・カイ、ベイリーと行動を共にする

 イヨ そうですね。3人ともシチュエーションは違うけど同じタイミングでリングにカムバックをしたので、絆が強いんです。実は復帰前に(フロリダ州)オーランドで連係も含め3人で練習していました。

 ――WWE女子タッグ王座をかけたトーナメントで決勝に進んでいるのもその絆のたまものだ

 イヨ トーナメントは(ダコタと)2人ですが私たちの完成度に心配はない。対戦相手は誰が来ても負けるつもりはないですね。

 ――3人での初試合はCATCでのアスカ、ビアンカ・ブレア、アレクサ・ブリス戦になる

 イヨ 楽しみですよね。オーランドでの秘密特訓の成果を見せたいです。ビアンカに関してはロウのチャンピオンなので、そこと対戦できるのは願ったりかなったり。アレクサもアスカさんも長く活躍している人気者ですし。

 ――アスカとはかつて「トリプルテイルズ」を結成していたこともある

 イヨ 自分にとって大事なキャリアを積んだ時代です。学んだものも多くて「お姉さん」みたいな存在でした。WWEでもずっと先を走っています。同じ「日本人」ということでカテゴライズされて誇らしいところもあるけど、ファンの目はアスカさんにいきがちなので。それを打破したいし、アスカさんと違うものを表現していきたいです。

 ――4月から4か月間の欠場があった

 イヨ 4月2日の「NXT スタンド&デリバー」のフェイタル4WAY戦で場外にムーンサルトで飛んだ時、アナウンサーテーブルに足を激突させてしまって、右足首を骨折していて手術しました。アラバマ州のWWEお抱えの「足首治療の名医」を紹介していただいて。今は骨を止めるためのボルトが一本入ってます。右足に体重を掛けられない期間も1か月くらいあって、松葉づえや車いすに乗ったりもしました。全体重をかけられるようになるまで3か月くらいかかりました。

 ――相当な不安もあったのでは

 イヨ すごくありました。スタイル的に走ったりジャンプする選手なので…。右脚の筋肉も落ちましたし「自分のキャリアは大丈夫かな」って漠然と思いました。

 ――その苦しみを乗り越えての今がある

 イヨ はい。「全ブランドで一番忙しいホットな女」の座をやっとつかみ取ったので、これからのイヨ・スカイの大爆発を楽しみにしていてください。