プロレスリング・ノアがIT企業「サイバーエージェント社」(藤田晋社長)傘下に入ったことが28日、分かった。ノアを運営する「ノア・グローバルエンタテインメント株式会社」の株式が100%譲渡され、完全子会社となった。

 2000年8月に旗揚げしたノアは、16年11月にITシステム開発会社「エストビー」に事業譲渡された。さらに昨年2月には広告や興行事業を行う「リデットエンターテインメント株式会社」にオーナー会社を変えた。今回はそれに続くオーナー会社の変更となる。ノア・グローバルエンタテインメントの武田有弘社長とサイバーエージェント側の交渉が始まったのは昨年11月下旬。交渉わずか1か月半のスピード決着となった。

 17年9月には、DDTが発行済み株式の100%をサイバーエージェント社に譲渡したと発表し、サイバーエージェントグループの一員になった。DDTに続きノアも傘下に入ったことで、業界の勢力図にも大きな影響を与えることは必至だ。

 新日本プロレスとキックボクシングイベント「KNOCK OUT」の親会社にあたる「株式会社ブシロード」が昨年10月に女子プロレス「スターダム」を買収し勢力を拡大する中、サイバーエージェント社のバックアップを受ける2団体が対抗勢力となるか注目される。サイバーエージェント社とノアは、近日中にも正式発表する見込みだ。