新日本プロレス最高峰のリーグ戦「G1クライマックス」24日札幌大会のBブロック公式戦で、棚橋弘至(43)が矢野通(42)に足をすくわれ、開幕2連敗となった。

 初戦(20日、大阪)でIWGPヘビー級&インターコンチネンタル2冠王者・内藤哲也(38)に敗れている棚橋は、場外戦を誘う矢野の土俵にあえて乗っかっていく。プランチャこそかわされるが、矢野が持ち込んできたテーピングを強奪すると目の部分に巻き付けて視界を奪う。

 手さぐりで何とかリングに戻った矢野に対し、ツイスト&シャウトを決めるとスリングブレイドを狙っていく。ところが矢野はレフェリーを盾にしてこれを回避。一瞬のスキを作られてしまった棚橋は急所攻撃を浴びるとそのまま裏霞で丸め込まれてしまう。電光石火の早業で痛恨の3カウントを奪われた。

 昨年のG1では2008年大会以来となる負け越しに終わりIWGP戦線にも絡むことができなかった。「NEW JAPAN CUP」でも初戦敗退とシングル戦線で低迷が続くエースが復権をかけ、万全のコンディションを整えて臨んだG1だったが連敗発進といきなり厳しい状況に追い込まれた。「G1、19回目だよ。勝ち星、1点、2点の大切さ…。まだまだこっから。俺はさ、ちょっくらみんなにしてあげたいことがあるから」と逆襲を誓ったが、太陽が再び昇る日は訪れるのか――。