DDTの大社長・高木三四郎(49)が11日、会社経費を個人的に利用した“別宅建設”の疑惑を全面否定した。

 高木社長はこの日、自署「年商500万円の弱小プロレス団体が上場企業のグループ入りするまで」(徳間書店、本体1800円+税)の出版を記念したトークショーを、東京・千代田区の書泉グランデで開催。同時に旧・崖のふちプロレスの松本都が新たに旗揚げした「崖のふち女子プロレス」と個人的に事業譲渡契約を締結したことを発表した。12月24日に埼玉・蕨市のレッスル武闘館で旗揚げ戦が行われる。

「今回の契約はDDTグループと一切関係ありません。あくまで私個人がポケットマネーでオーナー的立場を取らせていただきました。女子プロレスは日本が世界に誇れるサブカルチャー。女子プロ界に新たな歴史を刻み込みたい」と胸を張って意気込みを語った。

 しかし誰がどこからどう聞いても、天下のサイバーエージェント・藤田晋代表取締約社長(46)をバックにつけてしまった大社長が、またもや私利私欲に走った感は否めない。

 一部報道陣から「明らかに社長が会社資金を使って愛人を囲ってるようにしか聞こえない」と疑問の声が上がると、大社長は「いつもお見受けしませんがどちらの社の方ですか? 生々しい話は避けてもらえます? そういう事実は全くございません!」と全面否定した。しかしスーパー・ササダンゴ・マシンらを筆頭に、経営の完全透明化を要求する急先鋒派からの突き上げは必至な状況だ。

 意気込みを聞いた松本は「夢を見ているかのようです。高木社長に引き抜かれたからには、どんどん(他団体から)引き抜きまくりたい。(米国WWEの)アスカ選手にも声をかけたい」と壮大な野望を明かしたが、さすがに高木社長は「もう少し穏やかに。コンプライアンスは大事にしましょう。時代はもう令和なんですから。昭和じゃないんですから」と、どこかで聞いたような言葉で松本をなだめた。

 ここで報道陣から「松本選手は本妻とどのように折り合いをつけようと」との質問が飛ぶと、血相を変えた大社長が「だから違うって言ってんだろう、このヤロー!」と珍しく声を荒らげる場面もあった。

 かなり多くの疑問点を残しながらも、とにかく大社長の私有団体「崖のふち女子プロレス」は、聖なるクリスマス・イブの夜に清らかな産声を上げる。雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう。