4月25日の総合格闘技イベント「HEAT48」(名古屋国際会議場イベントホール)に参戦するMMAファイターの石井慧(34)が、新型コロナウイルスの影響で開催が危ぶまれる東京五輪に言及。2008年北京五輪の柔道男子100キロ超級で金メダルを獲得した石井は「開催NO」の意向を表明した。

 ――HEATに続き、米国で28日のグラップリングイベント「SUG」参戦も決まった

 石井:去年5月に首の手術を受けたんですけど、それから今年に入ってやっと調子が上がって今、非常にいい状態なんで。HEATでは勝つのは大前提で、プラス新しいものを出していきたい。いろいろ取り組んできたのでその成果を。プラスアルファのある石井慧。いうなれば〝ネオアルファ石井〟です。

 ――その先の展望は

 石井:ケージ(金網)で戦いたいので、ロシアかアメリカでできたらなあと。あとはプロレスにもチャレンジしたいと思っています。

 ――なぜプロレスを

 石井:〝ネオアルファ石井〟として、プロレスを体験、吸収するのも必要かと。プロレスって、アートだと思うんですよね。それを経験することで格闘家としてはもちろん、今後の人生においても大きくプラスになるはず。やるなら石井慧にしかできないプロレスをやりたい。例えばアメリカからスタートするとか。

 ――ところで東京五輪が何かと話題だが、新型コロナウイルス禍での開催そのものをどう思うか

 石井:僕としては、やらないほうがいいです。最重量級で日本最後の金メダリストは僕なので、その記録を抜かれたくない。

 ――なるほど(笑い)

 石井:客観的に見てもやらないほうがいいと思います。コロナで苦しんでいる国民の方々もいるのに、税金でやるのはどうなのか。いくら放映権料が入るって言っても…。選手としてはなんとしてもやってほしいんでしょうけどね。