モイネロならあり得るのかもしれない。東京五輪米大陸予選にキューバ代表として参加していたソフトバンクのリバン・モイネロ投手(25)が、23日にも一軍本隊に合流する可能性が出てきた。

 8日に再来日した左腕の入国者待機期間は22日まで。森山投手コーチは「状況を見ながら」とした上で、最短合流について「もしかしたらそうなるかもしれない。前みたいに時間がかかるかと言われるとそうではない。難しいが考えてやっていきたい」と15日に言及。ファームでの調整を経ずに、23日のロッテとのカード2戦目(ZOZOマリン)から一軍に合流させる考えがあることを明かした。

 運動が制限されていた状況での「隔離明け即一軍合流」プランは、チームの窮状を表している。守護神・森が左ヒジを手術し、モイネロ不在の間にチームは不安定な戦いを強いられた。代えの利かない存在だけに森の復帰メドが立たない今、左腕の一日も早い一軍帰還は切なる願いだ。

 今月上旬の五輪予選での登板を最後に実戦を離れていることを考慮すれば、チーム内でも早期復帰は「現実的ではない」との見方もある。それでも出場選手登録のタイミングを計りながら一軍帯同という形で合流することは十分に考えられ「普通なら難しいが、モイネロなら『俺、今日から行けるよ』と言いかねない。それができてしまう投手」との声も。

 5勝9敗4分けに終わった交流戦では過去ワーストの勝率3割5分7厘で9年ぶりに負け越した。昨年までの4シーズンで193試合に登板した鉄腕助っ人モイネロへの期待は高まるばかりだ。