10年目の中日・高橋周平内野手(27)が東京五輪の侍ジャパン入りへ意欲を見せている。

 中日、巨人で活躍した侍ジャパンの井端弘和内野守備走塁コーチ(45)が21日にCBCテレビのドラゴンズ応援番組「サンデードラゴンズ」にリモート出演し、高橋周から「ジャパンでサードで出る!」と決意を告げられたことを明かした。

 2019年にベストナインとゴールデン・グラブ賞に輝いた高橋周は、三塁手部門ではいずれも平成生まれとしては初選出。そのため昨年の時点で侍ジャパン入りの可能性も浮上していたが、これまで関係者の間では「周平は五輪には無関心で興味がなさそうだった」ともっぱらだった。

 一転し、この1年間の間に高橋周に心変わり、価値観の変化があったことは明白だ。番組内で井端コーチは「彼の口から『オリンピックに行きたい!』と聞いたときに、心技体すべて揃ってきたなと感じた。やっとドラゴンズの高橋周平からセ・リーグの高橋周平になってきた」と太鼓判を押した。

 昨季は初の打率3割超えを果たし、2年連続でゴールデン・グラブ賞も獲得。チーム関係者は「日の丸を背負って戦うという自覚を持つようになったことは中日にとってもプラスだし、キャプテンとしても頼もしくなってきた。五輪メンバーに選ばれるには岡本(巨人)、大山(阪神)とライバルは強敵だけど、守備は周平の方が上だし、今季は開幕から打つ方でもスタートダッシュを決めれば選出される可能性は十分ある」と期待している。

 21日は今キャンプ初のシート打撃に登板した沢村賞左腕の大野雄から、右越え本塁打を放つなど順調な調整を続けており「いい感じには振れたと思う。今日は良かった」とニヤリ。日の丸を背負う覚悟を持った高橋周がチームを10年ぶりのリーグVへけん引してくれそうだ。