【泌尿器科医・高橋亮 シモの話】前回の性器クラミジアに続いて、本日はそのクラミジアの兄貴分である淋病(淋菌性尿道炎)のお話です。淋菌とクラミジアは別の菌でありながら共通点が多く、一方でクラミジアと比べて若干厄介な部分もあります。
淋菌の感染経路はクラミジアと同様で、性行為の際に尿道から侵入します。症状もクラミジアと同じで排尿時の痛みと、尿の出口からウミが出てきます。ただし、症状はクラミジアよりも一般的に重たく、痛みはかなり強いですし出てくるウミもクラミジアよりも濃厚な黄色っぽいドロドロしたものが出てきます。検査方法もクラミジアと同じで、男性の場合は尿で検査することとなります。
ちなみに、この時に採取する尿ですが、初尿といって「尿の出始めの部分」をコップに採っていただきます。一方、健康診断や人間ドックの時には「出始めの尿は捨てて真ん中ぐらいの尿を採取してください」と言われるかと思いますが、尿道炎の検査では、この出始めの尿を採ることが重要になります。尿道にいる菌を検査することが目的ですので、出始めが、淋菌やクラミジアの濃度が一番高くなるからです。
淋病の治療法は、これもクラミジアと同じく抗生物質の投与になります。ただ、クラミジアが飲み薬を1回飲めば良いのに対して、淋病には現在のところ有効な飲み薬がありません(たまたま飲み薬で治ってしまう場合もありますが)。
よって、淋病の場合には注射か点滴で抗生物質を投与することとなります。昔は淋菌に効く飲み薬もあったのですが、耐性がついてしまったために今では基本は点滴。ただ、この点滴も何度もやる必要はなく、1回投与するだけでほぼ治りますので、排尿時の痛みやウミが出るなどの症状がある場合には、ためらわずに泌尿器科を受診していただければと思います。
☆たかはし・りょう 神奈川県出身。2003年日本医科大学卒業。日本泌尿器科学会指導医・専門医。日本医科大学付属病院嘱託医。ED、早漏、AGAなどをはじめ、前立腺がんなど泌尿器科にまつわる疾患全般を扱う動坂下泌尿器科クリニック(東京・文京区)院長。












