平日昼に再放送中のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」(2017年度前期)で、26年の今見てハマるセリフや演技が相次ぎ、視聴者の驚きを呼んでいる。
有村架純演じる茨城出身の純朴な女性・みね子を中心にした昭和の青春群像劇。みね子は1964年の東京五輪の翌年に東京で集団就職し、会社倒産の憂き目に遭う。現在、なじみの洋食店「すずふり亭」でウエイトレスとして働くことになった経緯が放送中。女主人の鈴子(宮本信子)が誘った。
28日の第58回で、鈴子が過去に涙ながらの値上げをしたことがあると振り返った。「おいしくて安いのが一番」。ぎりぎりの低価格で頑張ってきたが「物価は上がるし、仕入れの値段も上がるし、何年か前、もうどうしようもなくなって値上げしたんですよ」と言葉に熱を込めた。
ドラマが放送された17年当時、内閣府は物価動向について「11月時点において0%台後半で推移」と記していた。消費者物価指数がマイナスからプラスに転じた時期で、まだデフレを引きずっていた。X(旧ツイッター)に「物価の会話が令和すぎる」「今の時代とシンクロしすぎてツラ…」「今もそんなお店あるんだろな」と反応が寄せられているように、値上げが日常化した現在の視聴者に響いている。
今週は26日の56回で、みね子がすずふり亭前で人にぶつかり、財布から硬貨が落ちて1枚見失う場面があった。居合わせた慶大生の島谷(竹内涼真)が見つけたのだが、親切ついでに「君が悪いんじゃないかな」と説教調でみね子の不注意を咎めた。
さわやか笑顔で「物を捜す時、君のやり方じゃ見つからない」と細かいアドバイスまで始めた。この姿が、演じる竹内の当たり役となった25年のTBS系ドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」の勝男の片鱗をうかがわせた。
「化石男」の勝男は古風な考えで、料理は女性が手作りするものという固定観念の持ち主。果粒出汁はNG、料理の色合いにも苦言を呈するなど、涼しい顔であれこれ恋人に注文し、別れるハメにもつながった。それだけに、Xでは「島谷って今見ると勝男だね」「今見ると、慶應ボーイの島谷さんが、勝男にしかみえん」と26年ならではの感想もみられる。
くしくも、放送中の今期連続テレビ小説「ブラッサム」でも、作家を目指す主人公の珠(石橋静河)が西洋レストランにウエイトレスとして採用され、「ひよっこ」との偶然の一致が話題になった。みね子の父・実(沢村一樹)の失踪が放送された今年8月、前期朝ドラ「風、薫る」でもヒロインにとって大切な男性が兄の失踪騒ぎに巻き込まれ、結ばれないというエピソードが展開した。
新たな気づきを与える再放送に「今見ても面白い」と新鮮さを伝えるX投稿もあった。












