デビュー30周年を迎える歌手の相川七瀬(51)が、11月2日に約28年ぶりとなる東京・日本武道館公演を開催する。1995年11月に発売したデビュー曲「夢見る少女じゃいられない」から音楽人生をずっと突っ走ってきた。かつて“夢見る少女”だった相川が抱く現在の心境、そして今後の生き方とは――。

 通算5回目となる武道館公演。初めてその舞台に立ったのは1997年のことだ。当時の記憶は、今も鮮明に残っているというが「興奮して、緊張して、前日は寝られなかった。すごくいいライブだったって思っていたんですけど、今DVDを見たら『なんだこの生意気な小娘は!』って思っちゃった。一緒に見てた息子も『ママにもこういう時代があったんだね』って。穴があったら入りたいです」と笑い飛ばした。

 久しぶりの聖地ともあって気合は十分だ。これまでも筋トレやピラティスなどで“歌える体づくり”を徹底してきたが、今回は武道館のためにランニングを開始した。

「ランニングをするとボーカルもメンタルも安定する。最初3キロから始めて、だいぶ余裕になってきた。私の周りにランナーが多くて『ハーフマラソン出ようよ』って言われるんですけど、まずは5キロ走れるようになってから、距離が延びたらやってみてもいいかも」と自信をのぞかせた。

 1975年2月16日に大阪府で生まれ、中学時代から歌手を目指した。95年11月に「夢見る少女じゃいられない」でデビュー。翌年10月に5枚目シングル「恋心」をリリースするとミリオンセラーを記録し、同年末の「第47回NHK紅白歌合戦」に初出場した。私生活では2001年に結婚し、2男1女をもうけた。

 音楽活動と子育てのかたわら、勉学にも手を抜かない。2024年に國學院大学神道文化学部を卒業後、同大学の大学院に進学。現在も研究生として籍を置き、博士号の取得に向けて研究に励んでいる。

 子供と同世代の学友たちとのキャンパスライフは「授業のノートを貸し合ったり、授業が終わってから渋谷で飲んだり。旅行にも行きましたね」とまさに青春そのもの。特に、箱根駅伝に出場する駅伝部の壮行会が印象に残っているといい「応援団の子たちとコラボして自分の曲を歌いました。仲間に入れてもらえたこともうれしかったし、一緒に青春してるって感じで、感動しました」と頬を緩めた。

 エネルギッシュに生きる相川を突き動かす源は何か。

「今やりたいんだから、今やらないともったいない。生き急ぎすぎだと思う時もあるけど、病気するかもしれないし。この年になって、ここからの人生の方が長いってことに気づいた。ちょっとでも自分が前向きにいられる環境とか、楽しいことを見つけながら、下の世代にうらやましがられるくらい自由に生きましょう」

 改めて、30年前について「当時はめちゃめちゃ夢を見てたと思うんだよなあ。夢子ちゃんだったと思う」と振り返る。

「夢があるからやってこられて、それを突破した時に夢ばっかり見ててもダメだよねって。だから今でこそ“夢見る少女じゃいられない”わけよ」

 そして最後に「お客さんの前で歌えなくなる年になったとしても、歌をやめるってことはないだろうな。きっと死ぬまで歌ってるんだろうなって思う。ステージで自分を出し切って全うするのもステキな生き方だなって思います」と力強く宣言した。