ボートレース鳴門のSG「第36回グランドチャンピオン」(優勝賞金3700万円)は28日、優勝戦が行われた。3号艇・遠藤エミがカドに引き、枠なり2対4で始まったレースは、1号艇・吉田拡郎(44=岡山)がトップスタートから鮮やかな逃げを決め、独走ゴール。通算64回目の優勝を2014年まるがめオーシャンカップ以来2回目のSG制覇で飾った。

 3号艇のSGタイトルホルダー・遠藤がスタート展示同様、3コースをカドに引いた。内の2コースに陣取るのは滋賀支部の先輩・馬場貴也だが、そこは女勝負師だ。〝お互い優勝を狙いましょう〟の熱いハートが伝わってくる。その遠藤のスリットはコンマ13。馬場(コンマ16)に対してはのぞいたが、インの吉田はコンマ08。威風堂々のトップスタートだった。

2M以降は独走態勢だった吉田拡郎(手前)
2M以降は独走態勢だった吉田拡郎(手前)

 遠藤のまくりは届かず「水面の良さにうぬぼれてターンしたら、馬場ちゃんにやられそう」と吉田が最も恐れた馬場も、遠藤の引き波にハマってジ・エンド。スリット裏からは吉田が独走で、Vゴールを駆け抜けた。

 吉田のSG初優勝は2014年7月、まるがめオーシャンカップ。優勝戦メンバー(田中信一郎、浜野谷憲吾、徳増秀樹、瓜生正義、池田浩二)では登録番号も年齢も最も若かった吉田が、今回は登録番号も年齢も一番上になった。この事実が12年の歳月を無言で物語る。

 そして、12年間、ボート界の第一線で戦ってきたことが浮き彫りになった。SGタイトルにこそ縁がなかったが、GⅠを4勝にGⅡを1勝と結果を残していた。チャンスがくれば、再びSGを勝てる力は保ち続けていたのだ。

岡山支部の渡辺和将(右)に祝福される吉田拡郎
岡山支部の渡辺和将(右)に祝福される吉田拡郎

 今回はV戦線の核が不在の混戦シリーズで予選トップ通過。準優→優勝戦と人気を背負う1号艇での戦いは「正直、苦しかった。重圧だったけど乗り越えられたので、少し強くなったのかな」と44歳にして初経験の重責を果たした。

 吉田のモットーは昔から「今年の目標は賞金王!」。ここ数年は形骸化していたが、今年は目標達成に最接近するはずだ。