米男子ゴルフツアーメジャー初戦「マスターズ」(ジョージア州オーガスタ、オーガスタ・ナショナルGC)は9日に開幕する。昨季覇者のローリー・マキロイ(英国)ら選ばれし実力者が集う〝ゴルフの祭典〟で期待されるのは、やはり松山英樹(34=LEXUS)の2勝目だ。TBSの中継解説を長年務めたプロゴルファーの芹沢信雄(66)が、2021年以来となる快挙の条件を挙げた。
昨年12月のツアー外競技「ヒーローワールドチャレンジ」優勝で手応えをつかんだ松山は、過去2勝の「フェニックスオープン」(2月)こそプレーオフで惜敗したものの、ここまでトップ10入りは2回。自己評価がシビアなだけに、本人から調子に関するポジティブな言葉は聞こえてこないが、決して悪いわけではないだろう。
芹沢はマスターズ2勝目について「期待はもう、かなりありますね。昨年は開幕戦で優勝した後、マスターズまであまり調子が良くなかったけど、今年は平均して悪くない。けど勝っているわけではないし、期待度という意味では昨年より大きくはないでしょうし、そういうときの方が、かえって良かったりするんじゃないですかね」と指摘。昨年(21位)は開幕戦優勝で高まった期待が、気負いにつながった可能性もあるわけだ。
その中で大事になってくることを、こう力説する。「優勝するためには4日間平均して良いスコアを出す必要があります。そのためにパー5(2、8、13、15番)はバーディーを絶対に取りたいですし、あとはそう簡単に(バーディーを)取れるわけではないので、いかにパーセーブを増やせるか。パーオンできなかったとしても、2~3メートルのパーパットを沈められるか。勝ったときは、ことごとく入っていましたから」
いかにボギーを減らすかがカギになるパー5以外のホールを細かく見ていくと、アーメンコーナー内の最難関ホール・11番パー4を乗り切れるかがポイントとして思い浮かぶ。距離が長い上にグリーン左に池があり、苦しめられる選手が続出する。松山も例外ではないが、11番以上に18番パー4でスコアを落とす傾向があるからだ。
芹沢は18番の難しさを「ティーショットの狙い所が狭く、左右が林なので、ドライバーをミスすると、セカンドでグリーンを狙えなくなりますね。なのに(林に囲まれた)ティーグラウンドの圧迫もある。(1打目が)フェアウエーにいったとしても、セカンドが打ち上げで、グリーン面が見えないし、乗った場所によっては難しくなります。(グリーンの)奥へいったときのアプローチもそう」と説明する。
ただ「最終ホールをスッと上がれると、次の日につながりますからね」と18番でパー以上なら、スコア以上のメリットがあるわけだ。分かっていても攻略困難なオーガスタの〝ワナ〟をすり抜けて、松山は再び歓喜の時を迎えられるか。
【中継の解説を勇退】芹沢は2008年から務めていたTBSの「マスターズ」中継の解説を昨年限りで勇退。今年からまな弟子のプロゴルファー・藤田寛之(56=葛城GC)が芹沢のパートを担うことになった。印象に残るシーンについては、松山の優勝とともに、藤田の初出場(11年)を挙げた。「本当に地味な話だけど、スタートを見に行って藤田がコールされた時に鳥肌が立ちましたね。まさか出られると思っていなかったので」としみじみ語った。












