小学館は2日、漫画配信サービス「マンガワン」編集部が性加害問題で逮捕歴のある漫画家を別名義で漫画「常人仮面」の原作者として起用していた一連の問題を受けて、第三者委員会を設置すると発表した。騒動が明らかになって以来、配信停止となる作品もあり、波紋が広がっていた。
同社は2月28日、公式サイトを通じて「『堕天作戦』の作者である山本章一氏が児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の罪で逮捕・略式起訴され罰金刑を受けて連載を中止しました。にもかかわらず、別のペンネーム『一路一』に変更して、新連載『常人仮面』の原作者として起用しておりました。本来は起用すべきではありませんでした」と発表していた。
未成年への性加害であることに加えて、小学館の編集者が被害者との示談交渉に関与していた疑惑も浮上し、SNSを中心に小学館の対応に不信感を訴える声が拡大。漫画家たちもマンガワンでの配信を停止するなどの行動に出ていた。
さらに2日には、新たに別件が発覚。小学館は公式サイトで「『週刊少年ジャンプ』にて連載されていた『アクタージュ act―age』の原作を執筆していたマツキタツヤ氏が、八ツ波樹という別のペンネームでマンガワンにおいて『星霜の心理士』の原作を執筆している件についてご説明いたします」とした上で、八ツ波樹氏が20年8月に強制わいせつ容疑で逮捕・起訴され、その後、有罪判決を受けていたことを説明した。
「編集部はその事実を把握した上で、『星霜の心理士』の原作者として起用の判断を行いました」と明らかにした。なお、今後は第三者委員会を設置し、専門家の意見を仰ぐことを伝えている。
影響が広がっている。マンガワンでは「葬送のフリーレン」「めぞん一刻(新装版)」「土竜の唄」など一部の作品で「この作品は掲載終了いたしました」と表示され、閲覧することができない状態に。また、3日に開催予定だった小学館が発行する女性ファッション誌のイベント「Oggi LIVE」は中止、「第71回小学館漫画賞贈賞式」は延期となった。マンガワン編集部による公式YouTube「ウラ漫―漫画の裏側密着―【小学館マンガワン】」からも動画がすべて削除されている。
社内は対応に追われている。「マンガワンの編集部からは、長文で『ご迷惑をおかけしています』という旨のアナウンスがありました。サイト内での返金対応はもちろん、事務作業や謝罪に追われている状況です。あらゆるスポンサーも絡んでいるため、今後のイベント等にも影響は必至でしょう。適宜、編集部の担当者の処分やサイトのリニューアル、もしくは停止などが行われると思われます」(出版社関係者)
また、相次ぐ掲載作品の配信停止については「一部メディアで作者から配信を停止するよう求める声があったとされていますが、それが全てではなく、もちろん編集部側から自主的に配信停止を提案したケースもあります」(同)と明かした。
原因究明に努め、読者に誠意を見せたいところだ。












