【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。米国のオバマ元大統領が宇宙人の存在について「実在する」とポッドキャスト番組で持論を展開して話題となっていますね。全米で論争が過熱し、トランプ大統領も参戦。宇宙人やUFOに関する政府資料を公開するよう国防総省に指示すると明かしました。新たな事実が白日の下にさらされるのか注目ですね。
さて、そんなニュースに関連して、今週は宇宙人を巡る陰謀論がカギとなる13日公開の最新作「ブゴニア」を紹介します。
カリスマ女性経営者として全米から脚光を浴びるミシェルはある日、宇宙人が地球を侵略していると信じ込んでいる男・テディに誘拐されます。ミシェルを宇宙人だと決めつけたテディは彼女を監禁。地球から手を引くように要求する。ミシェルはテディの下から逃げ出すことができるのか――というストーリーです。
ミシェル役は「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーンで、監督はヨルゴス・ランティモス。第96回アカデミー賞で4冠を達成した「哀れなるものたち」(2024年)のタッグが送る傑作映画です。
面白いのが、これ一目見ると超B級映画なんですよ。それを、アカデミー賞クラスの出演者、制作陣、監督が作っている。「料理の鉄人」の道場六三郎さんが富士宮焼きそばを作ったような作品なんですよね。当然その仕上がりは最高級。今年のアカデミー賞にも作品賞と主演女優賞、脚色賞、作曲賞でノミネートされています。僕は作品賞か主演女優賞のどちらかは最低でも取るんじゃないかとにらんでいます。
物語も見事。SNSで根拠のない誹謗中傷やフェイクニュースが蔓延する現状で、一方的に一つの情報のみを信じることが悲劇の連鎖になるというメッセージが込められていると感じました。陰謀論のような極端な話だけではなく、誰もが一歩間違うと「自分の意見こそが正しい」と信じて誤った方向にどんどんと突き進んでしまうことがあるんだと痛感させられましたね。衝撃のラストまで見どころたっぷり。「盲信ほど怖いものはない」という教訓を、映画を見ている私たち一人ひとりに訴えかけるとんでもない映画でした。
AIによる画像・動画生成も台頭し、ますますリアルとフェイクの境界が分かりづらい時代になってきました。真実かウソか、本物かニセモノか。自分の思いや意見だけで判断するのではなく、冷静になって他者の分析や見解も参考に意思決定をすることが大事ですね。現代の問題を鋭く切り取った快作だと思います。ぜひ劇場でご覧ください。












