【イタリア・ミラノ16日(日本時間17日)発】ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケートペアフリーは〝りくりゅう〟こと三浦璃来(24)、木原龍一(33=ともに木下グループ)が、世界歴代最高の158・13点、合計231・24点で金メダルを獲得。指導するブルーノ・マルコットコーチが大逆転劇の舞台裏を明かした。

 ショートプログラム(SP)ではリフト技にミスが出てまさかの5位発進。木原は涙が止まらなかった。それでもブルーノは「まだ終わっていない」と力強く伝えた。首位との差は6・90点。「私は本気でそう信じていた。私は決して信じることをやめなかった」と振り返った。

 SPとフリーは連戦。反省よりも前を向かせることに重きを置いた。「(SPは)何が起きたのか理解しなくていい。とにかく今と明日に集中しなければならない。何が起きたのかを理解できたとしても、プラスにはならない」。分析力に長ける木原に対し、あえて考えることを放棄させたのだ。

 この日のフリー前は「今日の目標は世界で一番になること。最高のパフォーマンスをして、今日世界最高のチームになりなさい」とハッパをかけた。恩師の言葉を胸に挑んだ〝りくりゅう〟は圧巻のパフォーマンスを披露。現行の採点方式となった2006年トリノ五輪以降、史上最大の逆転劇を引き寄せた。

 そんな〝りくりゅう〟の演技について、ブルーノコーチは「最高だったと思う。本当にすばらしかった。彼ららしい演技だった」と満面の笑み。教え子の快挙には、ブルーノコーチも大興奮だった。