1日に訃報が流れた映画監督・長谷川和彦さんについて、X(旧ツイッター)に「ゴジ」の愛称をまじえた投稿が急増している。長谷川さんは1月31日、多臓器不全のため80歳で死去。寡作ながら、デビュー作「青春の殺人者」と続く「太陽を盗んだ男」はいずれも高く評価されている。
Xには「ゴジさん最高だよ!!」「もう一本映画見たかったな、ゴジさん」「ゴジさんが亡くなられたのか!」「ゴジ巨匠」「ゴジ監督が逝去!?がーん」などと惜しむ投稿が1日夜から続いている。「ゴジ」は長谷川さんの東大アメリカンフットボール部時代の容貌が「ゴジラ」を思わせたことに由来すると言われる。監督映画はいずれも1970年代の前出2作のみ。「ゴジ」投稿は年配ファンか、映画に詳しい人たちとみられる。
ミュージシャンの大槻ケンヂもXで、過去の映画鑑賞時の出来事を振り返った。「休憩時に『長谷川和彦監督がいらっしゃって皆さんに挨拶がしたいとのことです』ってアナウンス流れ本当にゴジさんが現れてすごく驚いた思い出があります(中略)、、、合掌」と愛称に触れて追悼した。
79年公開「太陽を盗んだ男」では、ソロ歌手としても大成功していた主演・沢田研二の中性的な魅力を引き出し、美しく撮った。奪ったプルトニウムからつくった〝原爆〟で国家を脅迫する中学教師の役。長髪にネクタイを緩めた姿がスタイリッシュだった。DJ役の池上季実子を同乗させた車で高速道路を疾走、菅原文太演じる刑事とカーチェイスや屋上での格闘を繰り広げる。沢田の破滅演技にはセクシーさも漂った。
一方、デビュー作だった「青春の殺人者」(76年)では、主演の水谷豊と原田美枝子のみならず、市原悦子が強烈なインパクトを与えた。水谷演じる父を殺めてしまう青年の母役で、息子とまさかの行為に及ぼうとする。代名詞となったシリーズドラマ「家政婦は見た!」が始まる数年前。市原のホラーめいた怪演は不気味すぎた。
長谷川監督と「太陽を盗んだ男」を深夜放送で激賞していたのが、元日に死去した久米宏さんと同期だったTBSアナウンサー林美雄さん(2002年死去)。超寡作のカリスマが失われた。












