週明けの株式相場は、日米協調介入の可能性が浮上したことで円が急伸し、日経平均が急落した。27日は平穏を取り戻したが、いつ協調介入→円急伸→株価急落のシナリオが訪れるかわからないことを考えると、これまで買われてきた値ガサの半導体株などにはやや手を出しづらい。

 過去のケースを見ても、日銀の単独介入では一時的な抑止効果しかなく、為替相場のトレンドを変える影響力はない。ただ、協調介入となれば話は別だ。前回の協調介入は、2011年3月の東日本大震災直後で、当時は行き過ぎた円高を抑制する目的で行われた。その結果、ドル円相場は1ドル=76円台から1か月で85円台まで一気に円安が進行。今回の協調介入報道によって、当面の間は投機筋も円売りを仕掛けづらくなることが予想される。

日銀総裁の植田和男氏(ロイター)
日銀総裁の植田和男氏(ロイター)

 そうなると、これまで当欄で取り上げてきた電力関連株あたりが狙い目となるのではないか。12月に「変電所関連」として取り上げた戸上電機製作所(6643)や東光高岳(6617)などは引き続き注目だが、やはり株価が高いのが気になるところ。電気設備会社で電力鉄塔を手掛ける弘電社(1948)や電力鉄塔が主力の那須電機鉄工(5922)、鉄骨建造物に強い瀧上工業(5918)なども同様である。

 値ガサ株が買いづらく、ある程度、値ごろ感が必要となれば、三菱重工系の機械商社である東京産業(8070=980円)が面白そうだ。太陽光など再生可能エネルギー向けがやや頓挫しているものの、今後はデータセンターの増設を背景に、高電圧試験用コンデンサーや変圧器や送電線向けのブッシング(碍子)など発電設備向けの拡大に期待が持てる。また、変電所関連としては、12月に取り上げたタムラ製作所(6768=625円)は株価水準が低く、引き続き注目しておきたい。

 変電所関連ではないが、株価水準の低さという点と、〝隠れ防衛関連〟として注目したいのが電気興業(6706=2708円)。同社は通信アンテナや自動車製造向け誘導加熱装置が主力で、陸・海・空軍向けの空中線(アンテナ)を手掛ける。22年と23年3月期は、在庫評価損やグループ再編による特損で最終赤字に落ち込んだものの、今後は防衛費増額や5G通信への設備更新需要を背景に、収益も改善が見込めそうだ。直近で投資家の井村氏が設立したファンドの大量保有報道による株価急騰が気になるが、それでもPBR(株価純資産倍率)は0・68倍と割高感はない。(株価は27日終値)