大相撲初場所14日目(24日、東京・両国国技館)、横綱大の里(25=二所ノ関)が新大関安青錦(21=安治川)を一方的に退けて10勝目(4敗)を挙げた。
横綱が意地を見せた。もろ手突きから右ノド輪で安青錦をのけぞらせると、一気に前に出て豪快に押し倒した。取組後は「とにかく残り2番、腹を決めていこうと思った。目の前の一番に集中した」と会心の相撲を振り返った。
昨年11月場所の終盤に左肩を痛め、千秋楽を休場。今場所も負傷の影響を感じさせる相撲内容で苦しい土俵が続いた。中日から3連敗で4敗に後退し、一時は優勝が絶望的に。連敗中には、角界内からも出場続行を疑問視する意見が少なからずあった。「まるで引退間際の横綱のようだ。なぜ出続けるのか」「これ以上、ケガが悪化したらどうする。もう休場した方がいい」…。
それでも大の里は土俵に立ち続け、尻上がりに調子を取り戻して4連勝。〝横綱の勝ち越し〟とされる2桁10勝に到達した取組後は「連敗もあって、勝ち越しもどうかと…。(白星を)2桁に乗せたのは、大きなものになっている」とうなずいた。
単独首位に立っていた安青錦を直接対決で3敗に引きずり下ろし、優勝争いの混戦を演出。自身も星を1差に縮め、わずかながら逆転Vの可能性を復活させた。大の里は「そこは全く考えずに。(千秋楽に勝っても)11番なんで、優勝(の成績)じゃないと思う」としながらも「最後にしっかり勝って、来場所につながる一番にしたい」。千秋楽結びの横綱豊昇龍(立浪)との一番に向けて表情を引き締めた。
苦しみながらも、15日間を全うする道を選んだ大の里。逆転優勝の成否は別にして、今回の経験は大きな糧となるはずだ。












