映画「五十年目の俺たちの旅」(公開中)の舞台挨拶が11日、名古屋市内のミッドランドスクエアシネマで行われ、主演・監督の中村雅俊(74)と田中健(74)が登壇。裏話の連発でファンを多いに沸かせた。
ベースとなる「俺たちの旅」は1975年に開始した連続テレビドラマ。カースケ(中村)、オメダ(田中)、グズ六(秋野太作=82)の大学生3人を中心とした群像劇で、昭和を代表する青春ドラマの金字塔と呼ばれる。放送終了後10年ごとにスペシャルドラマが作られてきたが、第1話からの監督だった斎藤光正氏の死去により「40年目」は制作されず、前作から20年を経た今作で初めて映画化された。
映画監督業に手を染めることとなった中村は「初日にお客さんが来てくれるのか、どういう感想をもってくれるのか、ここんとこあまり眠れなかった。でもこうやって皆さんを前にしてホッとしたというか、救われた気持ち」と満席の観客を前に感無量の面持ちだった。
そんな中村監督について、田中は「他の誰でもおかしい。ベストだった」と支持しつつ「1点だけ。あの叩かれるところがね」とボソリ。作中で田中は強烈なビンタを食らうのだが、叩く役者に中村が「全力で叩け」と耳打ちしていたことだけが納得できないという。田中の吐露に中村は「だって(田中)健ちゃんのリアクションが大事だったんで。もう100%叩かないと」とさらりと受け流した。
妥協がないのは他の役者に対しても同じだったようだ。「俺たち―」らしくなく、ミステリー風に始まる冒頭に登場するオメダの妹・真弓役の岡田奈々(66)は理解できず「監督、これはどういうことですか、意味が分かりません」と中村に伝えてきたという。
「(岡田が)泣いていたよ」と田中から聞かされた中村は、驚きつつも「でも、撮影の時はふっきれていた。すごくよかった」とニッコリ。中村監督の勢いはカースケと相通じるものがあるようだ。
作品のテーマは〝後悔しない生き方〟。人生の終盤に向かいつつある3人が現実と向き合いつつ、さまざまな選択をしていく。18歳の娘から「オメダさん」と呼ばれると苦笑いする田中から「次回、60年目は」と問われた中村は観客の拍手に目を細めながらも「すべては(来月83歳になる)秋野さん次第ですね。55周年というほうが現実味があるかも)」。
この3人の〝青春〟が続くことを、ファンは心から願っている。












