体の免疫システムが誤って自分自身の組織を攻撃することによって引き起こされる病気だという膠原病。いったいどのような病気なのか、リウマチ専門医の児玉華子先生に話を聞いた。
――膠原病とはどういう病気なのでしょうか
児玉医師(以下、児玉)免疫の異常によって起こる病気です。通常、免疫は細菌やウイルスなどの異物を攻撃するもので、自分を攻撃はしません。しかし、間違って自分の体を攻撃してしまうようになり、全身の結合組織に炎症を引き起こし、様々な臓器に障害をもたらすんです。
――結合組織とは
児玉 皮膚や関節、骨や筋肉、血管などを指します。どの結合組織に異常が起きているかによって、具体的な病名がつきます。例えば、患者数が一番多いのが関節リウマチ。関節周りの滑膜に慢性炎症が起こります。
――膠原病の中に関節リウマチがあるわけですね。他にはどのような病気がありますか
児玉 顔に紅斑が出たり腎臓に障害が出たりする全身性エリテマトーデス(SLE)や、唾液腺や涙腺などの分泌腺に炎症が起き、ドライマウスやドライアイが起こるシェーグレン症候群、皮膚や筋肉が免疫細胞の攻撃対象になる皮膚筋炎などがあります。また、これらは間質性肺炎を合併することがあります。
――発症の原因は
児玉 原因は完全に解明されていないです。ただ、特定の遺伝子を持っていると、発症しやすいとはいわれています。遺伝する病気ではありませんが、家族歴を聞くと、身近に発症している人がいるケースは少なくない。ただし、遺伝子を持っていたからといって必ずしも発症するわけではない。遺伝的背景があり、環境要因が発症のきっかけとなるわけです。
――環境要因とは
児玉 免疫系の異常を起こす病気ですので、免疫が動く時に「間違い」が起きると発症します。今の時季だと感染症への感染がきっかけになることも。ほか、腸内環境の悪い人や歯周病がある人もリスクが高いといわれます。関節リウマチはたばこがかなり強いリスク要因です。このような、発症のきっかけになりかねない要素について対策することが予防につながります。
――インフルエンザへの感染もきっかけの一つですか
児玉 はい。しかも、寒さで末梢血管が収縮したり、鼻周りが冷たくなったり、おなかが冷えたりすることで、免疫細胞の動きも悪くなります。このように様々な要因が組み合わさるので、冬は膠原病が発症しやすいきっかけが多い季節とも言えますね。
☆こだま・かこ 松山赤十字病院リウマチ膠原病センター部長。日本内科学会総合内科専門医・認定内科医・指導医。日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医。北里大学医学部卒業。独立行政法人国立病院機構相模原病院リウマチ科などを経て現職。













