免疫の力が落ちやすい時期に発症しがちだといわれ、芸能人などが「後遺症が残ってつらい」と公表して話題になることもある帯状疱疹。いったいどのような病気なのか、皮膚科医の中村淑子先生に話を聞いた。
――帯状疱疹とはどんな病気ですか
中村医師(以下、中村)帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスが原因で発症します。水ぼうそうに感染し、水ぼうそうそのものは治っても、ウイルスは体内に潜伏したままです。病気や不規則な生活、季節的な要因などで、免疫の力が落ちた時に、水ぼうそうのウイルスが活性化して発症してしまうのが帯状疱疹です。
――「病気が治る=ウイルスは撃退された」だと思ってしまっていました!
中村 潜伏するウイルスも実は存在するんですね。ヘルペス族がこのような特徴があります。体内に潜み、免疫の低下をきっかけに暴れ出すんです。
――帯状疱疹は、具体的にどのような症状が出ますか
中村 水ぼうそうのウイルスは神経節に潜んでいます。発症するとその神経節に沿って、体の右側か左側のどちらかに、痛みや違和感、かゆみなどがまず現れるケースが多い。その後、2~3日して、皮膚が赤くなって水ぶくれが出てきます。
――悪化するとどうなるのでしょうか
中村 一番多いのが、帯状疱疹後の神経痛で、何年にもわたって痛みが残ってしまうことがあります。ウイルスが神経節から出てくる際に神経を傷つけるため、範囲が広いほど、刺すような痛みが残ることがあります。通常は、3か月程度で良くなりますが、人によっては10年以上痛みの治療を続けている人や、歩きづらいという人もいます。また、発症部位によっては、二次的な合併症もありますね。
――どういう病気につながるのでしょうか
中村 例えば、顔や頭の領域に帯状疱疹が出て、目にウイルスが入るとウイルス性角膜炎を起こし、放置すると失明することも。耳に入ると難聴が起こるラムゼイハント症候群に。お尻のエリアに出ると膀胱直腸障害を起こし、おしっこや排便ができなくなる…なんてケースもあります。
――怖いですね
中村 とはいえ、ほとんどの人はちゃんと回復する疾患です。帯状疱疹自体は、身近な病気です。過度に怖がる必要はなく、適切な治療を受ければスムーズに治ります。ただ、ごくごく少数ですが、後遺症が残ったり、合併症を起こしてしまったりする人がいる。だからこそ、そうならないように、予防と早期治療がとても大事になってくるわけです。












