帯状疱疹とは、過去に感染した水ぼうそうのウイルスが体内に潜んでいて、免疫の力が低下した時に活性化するという疾患だ。予防法や治療法について皮膚科医の中村淑子先生に話を聞いた。

 ――どういう治療が行われますか

 中村医師(以下、中村)抗ウイルス薬の内服を行い、それ以上病変が広がらないようにします。ほか病状に応じて、いくつかの薬を組み合わせることも。あまりにも痛みが強く続く場合は、段階的に強い鎮痛剤に切り替えたり、麻酔科やペインクリニックでブロック注射を受けることもあります。

 ――自分の免疫の力で、自然と治らないもの?

 中村 元気な方の中には自然と治る人もいます。ただ、ウイルスが活性化するときに神経に傷はつけています。そこからの神経痛が残る可能性はゼロではないので、抗ウイルス薬をしっかり飲んで徹底的にウイルスを抑えておくことが推奨されます。

 ――医療機関を受診すべきタイミングは

 中村 チクチク感やピリピリ感があり、皮膚がほんのりピンク色になり始めたら必ず受診してください。皮膚炎が出てから3日以内には薬を飲み始めることが重要です。皮膚科を受診するのが良いでしょう。

 ――帯状疱疹の患者さんが増えがちな時期や季節はありますか

 中村 免疫の力の低下が関係しているので、体調を崩しがちといわれる時期は要注意です。年末年始の忙しくて寒い時期、真夏の暑すぎる時期、季節の変わり目などですね。また、インフルエンザやコロナ、風邪などの感染症にかかり、免疫の力が落ちて帯状疱疹につながることももちろんあります。

 ――今の時期は要注意ですね!

 中村 特に、抵抗力が落ちてくる50歳以上の方は気をつけてほしいですね。また、免疫の力が弱りかねない基礎疾患をお持ちの方も要注意。身近な病気だと糖尿病などです。予防法として、ワクチンが最も効果が高い。任意にはなりますが、50歳以上の方はワクチンを受けられますし、65歳以上だと定期接種にもなっています。基礎疾患によっては18歳以上ならば打てるケースもあるので、医師に相談してみてください。 

 ――50代以下でも発症する人はいるんですよね?

 中村 もちろんです。30代、40代でもちらほらいらっしゃいます。過労が続いている方など、健康的な生活が送れていない人は発症リスクが高い人。食事、睡眠、運動の3つはとても大切です。水ぼうそうにかかったことがある人は誰しもが発症する可能性のある病気だと思ってくださいね。 

 ☆なかむら・としこ 北朝霞メディカルクリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。順天堂大学医学部附属順天堂医院などで研鑽を積み、現職。商品開発アドバイザリーなど、皮膚科領域で幅広く活動する。美容医療技術の進歩と普及に努め、地域社会への貢献を目指す。