ハリウッドの〝怪物〟プロデューサー、デヴィッド・ピアース被告(42)は15年間にわたり9人の女性を薬物で支配し、性的に食いものにしてきた。うち2人が死亡した事件で、ロサンゼルス郡高等裁判所は29日、殺人罪で禁錮146年の判決を言い渡した。米紙ニューヨーク・ポストが29日、報じた。

 ピアース被告は今年2月、2021年11月にモデルのクリスティ・ジャイルズさん(当時24)と友人のヒルダ・マルセラ・カブラレス=アルソラさん(当時26)にフェンタニル混入のコカインを投与し、オーバードーズで死に至らせたとして殺人罪で有罪となり、この10月29日に最長刑である禁錮146年から終身刑を言い渡された。

 事件の捜査により、ピアース被告は07年から逮捕される21年まで、少なくとも12人の女性を薬物で支配し、餌食にしていたことが分かった。〝映画プロデューサー〟〝ナイトライフのプロデューサー〟を自称し女性を口説いていたが、実績はほとんどなかった。

 22年7月に起訴され、7人の女性が法廷で証言した。その中には、先週に殉職した〝勇敢な女性警察官〟も含まれていたという。

 ピアース被告は20年、ローレン・クレイヴンさん(25)に性的暴行を加えた。クレイヴンさんはそれを乗り越え、カリフォルニア州ラ・メサ警察署の警察官となったが、10月20日、高速道路で横転した車に閉じ込められた被害者を助けようとしていたが、車にはねられて、同23日に病院で亡くなった。ピアース被告に刑が言い渡される6日前だった。

 ロサンゼルス郡高等裁判所のエレノア・ハンター裁判官は「あなたは最悪の犯罪者です、ピアース被告。あなたは口がうまく、〝LAスタイル〟をまとい、〝アヒルの唇〟に〝オールバックの髪〟。まるで典型的な詐欺師そのものだった。あなたは魅力的で、頭も良く、狡猾で、非常に目的意識が高い。まさに〝役〟にぴったりでした。しかし、一度たりとも真の反省を見せたことはありません。ヒルダやクリスティ、他の誰に対しても、思いやりのかけらも感じられません」と糾弾した。

 ハンター氏は殺人2件にそれぞれ25年から終身刑、強姦6件にそれぞれ15年から終身刑、さらに1件に6年の刑を加算し、合計146年という最長刑を言い渡した。