自民党と日本維新の会は20日に連立での合意書を交わし、21日召集の臨時国会での首相指名選挙では、自民の高市早苗総裁が選出される見通しだ。高市氏は大臣ポストを提示したが、維新側は固辞した理由は――。
維新の藤田文武共同代表は19日、常任役員会後に報道陣に満面の笑みを見せた。反対意見なども出なかったことで、自民との連立合意は事実上、ゴールが見えたとみられる。
一方、提示されていた大臣ポストについてはこの日、大臣を出さない閣外協力で、遠藤敬国対委員長が首相補佐官に就任する方向で調整が進んでいると報じられた。藤田氏は「閣内の人事は総理の権限。いろいろ報道はあるが、最終の姿を見てもらって」と連立合意後に入閣を見送る理由を説明するとした。
「首相補佐官は閣僚ではなく、あくまで首相、官邸との連絡役です。高市氏は公明党を上回る形で、大臣ポストを1以上、維新に用意していた。責任を負わせることで連立が強固となり、簡単には裏切られない狙いもあった。維新としてはまだ様子見ということで『いつでもノーを突き付けられますよ』というプレッシャーをかけることになる」(永田町関係者)
もっとも維新の創設者の橋下徹氏が指摘していたように維新の人材難もある。大臣経験者は前原誠司衆院議員しかおらず、大臣を担うには一定の時間が必要と説いていた。
一方、立憲の辻元清美参院議員は遠藤氏が首相補佐官に起用され、国対委員長と兼務すると伝えられていることにX(旧ツイッター)で「まさか兼務なんてしないですよね?」とツッコミを入れた。
自身も社民党時代に2度、連立内閣で首相補佐官と国対委員長を務めた経験から「(補佐官は)閣議には出ないし、国会答弁もないが、実質的に政権中枢に近いポジションだ。(中略)行政府の一員になるからには、当然国対委員長は辞任。なぜなら立法府と行政府は、しばしば判断が異なるから。三権分立だからあたりまえともいえるが、ことは『立法府の矜持』に関わることだ。政権に『再考を促す』のも与党国対の役割なのだ」と力説した。
遠藤氏は自民党のみならず野党ともパイプが太く、維新としては国対委員長は外せない事情がある。〝兼務問題〟は野党からは絶好の追及材料で、このまま起用となれば、連立政権の最初の課題となりそうだ。












