英ロックバンド「ロストプロフェッツ」の元ボーカル、イアン・ワトキンス元受刑者(48)が11日、他の受刑者2人に喉を切り裂かれ死亡した事件で、〝秘密の婚約者〟に送った病的なラブレターの内容が明らかになった。英紙サンが18日、報じた。

 小児性愛者ワトキンス元受刑者は、乳児に対する強姦未遂を含む一連の犯罪で、2013年に禁錮29年の有罪判決を言い渡され、ウェスト・ヨークシャー州のウェイクフィールド刑務所に服役していた。量刑を言い渡した裁判官は「堕落の新たな深みに突き落とした」と述べた。

 刑務所内で、ワトキンス元受刑者は手紙のやり取りによって、エリーさん(仮名=30)という熱狂的なファンと支配的な関係を築き続けた。2010年1月、15歳だったエリーさんは、コンサートの舞台裏でワトキンス元受刑者に出会った。ロストプロフェッツに夢中で、10歳の頃から大ファンだったという。

 殺害された日にエリーさんの自宅に届いた手紙には「公爵夫人へ。君の誕生日を忘れるなんて思わなかっただろ?俺たちは永遠に引き離されることはない。君の公爵より。IW」と書かれていた。

 他の手紙では、ワトキンス元受刑者が2023年に3人の囚人らに刺された殺人未遂事件についての詳細がつづられていた。

「俺の件は本当に狂ってた。首を8回刺されたんだ。死にかけた。ギリギリの状態だった。脳に出血があり、脊髄神経に永久的な損傷を負った。刃物は首の奥深くまで入り、脊椎に当たって神経をめちゃくちゃにした。でも、ありがたいことに、俺はいまだにすごくイケてる。昨日、同じ棟の誰かが俺のことを『ファンタスティック・ビースト』のグリンデルバルドみたいだって言ってたよ。ジョニー・デップに似てるって言われる日はいつだって最高だ、ハハハ」

 別の手紙では、まるで自身の死を予言するように「週末のここは嫌いだ。終日解放されるから、何が起こるか分からない。そういうクソみたいなことが週末に突然起きるんだ。だからいつもその不安が頭から離れない」「今夜は少し気分がマシだ。夜の施錠時間になってようやく落ち着けるからね」と記されていた。

 エリーさんはこのようにワトキンス受刑者の服役後も10年以上にわたり、多くの手紙をやり取りした。刑務所にいるワトキンス元受刑者を訪ねてくる女性も少なくとも4、5人いること、さらに何百人もの女性が彼に手紙を送っていることを知っていた。それでも、エリーさんは、ワトキンス元受刑者の一番のお気に入りになろうと必死だったという。

 そんな気持ちを知っていたのか、ワトキンス元受刑者はエリーさんを操り、支配していた。自分で婚約指輪を買うよう指示した上で、面会の際にエリーさんにプロポーズまでした。

 手紙のやり取りを続けた理由についてエリーさんはサン紙に対して、「彼は私を支配していた。何度も忘れようとしたけど、うまくいかなかった。彼のことを頭から消すことができなかった」と説明した。