女子ゴルフの渋野日向子(26=サントリー)が、相性ばっちりの舞台で復活ののろしを上げる。今季不調で主戦場とする米ツアーのアジアシリーズ出場がかなわず、今週は3月以来、今季2度目の国内ツアーお披露目となる「スタンレーレディスホンダ」(10日開幕、静岡・東名CC)に参戦。前回出場の2021年大会は2年ぶり優勝だっただけに、その〝再現〟を目指す。
4年ぶりに戻ってきた渋野にとって、今大会は忘れられない舞台だろう。2021年は、昨年覇者で当時アマチュアだった佐藤心結(22=ニトリ)ら4人のプレーオフを制して頂点に立った。当時は2年ぶりの優勝。勢いに乗った渋野は、それから2週後の「樋口久子 三菱電機レディス」も制し、同年12月の米ツアー最終予選会突破にもつなげた。
このとき好調モードを取り戻す一因となったのが、周囲の雑音を見返したいという強い気持ちだった。現在とは異なるが、21年シーズンから新スイングを取り入れたことで飛距離が落ち、結果が伴わない試合も少なくなかったため、ゴルフ界では反対意見が多数を占めていた。
それでも、この大会で勝った渋野はこう言い放っていた。「(周囲の意見は)嫌でも耳に入ってきていた。それでも新しいスイングで勝って、あーだ、こーだ言っていた人を見返したい気持ちがあった。そういう気持ちを片隅に置きながらやっていた」。〝アンチ〟の声を怒りのパワーにしていたわけだ。
あれから4年。状況は同じではないとはいえ、今季の成績低迷によってSNS上はもちろん、ゴルフ界からも渋野の今後に関して悲観的な声も上がっている。それも本人の耳に入っているだろう。それだけに、今大会の復活について「どっかでやらんと帰ってこれんので頑張らんと、という気持ちはある」。ここまで米ツアーのトップ10入りはわずか1回で4試合連続予選落ち中だが、期するものはある。
そんな渋野について、あるゴルフ関係者は「見返そうとする気持ちは大きな力になるはず。もし勝つようなことがあれば、4年前に勝ったときのような強気なコメントが出てくるかもしれない。渋野さんのゴルフは何が起こるかわからないし、勝つ可能性はあるでしょう」と指摘。実現することになれば、再びたまっていた思いの丈をぶちまけるシーンもありそうだ。
ただゴルフの調子はフタを開けてみないとわからない一方で、プラス材料はメンタル面の充実だ。「向こう(米ツアー)では笑顔が少なくなってしまう場面が増えてきているが、日本に帰ってくると戻ってきている」。勝ってトレードマークでもある最高の笑顔を披露できるか。












