のんびりしていて、おとなしいといわれるのが石川県人です。これは加賀百万石の武家文化にどっぷりとつかってきた歴史的背景があるからでしょう。
石川県からは多くの学者や文人が輩出され、美術的価値の高い工芸品が生産されてきました。そして、何よりも庶民が加賀の殿様や家臣たちを敬っていたのが石川県人の特色といえ、その伝統が保守的な体質をつくり、小京都といわれる昔のままの町並みが残されたのでしょう。
伝統文化に育まれ、豊かな中で暮らしているせいもあって、保守的で、積極性に欠けるところがあります。主張すべきことがあっても、自分が不利になりそうな時は黙っているケースが多いともいわれます。
また、自ら進んで積極的に人を動かすのは苦手です。それよりも、コツコツとマイペースで努力して楽しむというタイプが多いように思われます。
石川県人と仕事上の付き合いをするのは、実は容易ではありません。上昇志向や出世欲が薄く、どんなにおだてても、「残業代だ」「臨時ボーナスだ」と激励しても、本人は「そんなものはいらないから、もっと楽をさせて」と思っているに違いないからです。
では、どうすればいいのか。石川県人に対しては、「世のため人のため」という大義名分を示すほうが効果的です。また、秩序を大切にし、上下関係は何よりも大事にしますから、業務命令として伝えるという方法もあります。
プライベートでは、自分の好きなことを優先したい趣味人ですから、共通の趣味を見つければ、お互いの距離はあっという間に縮まるはずです。
◆平川陽一 早稲田大学卒。主に歴史ミステリーの分野で活躍。著書に「世界遺産・封印されたミステリー」「戦争で読む日本の歴史地図」「日本列島 名城の謎」などがある。












