瀬戸内海の温暖な気候は、人間の気質にも影響を与えるようで、愛媛県人は、とにかくのんびりとした生活を送っているようです。

 愛媛の人が自分たちの気質を語るとき、こんな話をします。もし、思いがけないお金が入ったら、「これはよかった。この金で何か買って帰ろう」と使ってしまうとか。この話でも分かるように、愛媛県人はマイペース型で、ほどほどの生活で満足してしまうタイプ。人とのいざこざは嫌いで、儲かる仕事でも苦労するくらいなら手を出さないようです。

 しかし、瀬戸大橋が開通してからは、その傾向が変わってきたといわれます。本州と地続きになったことが刺激になったのか、活動的になり、大胆な発想をするようになったというのです。

 愛媛県人は、素朴で人見知りが激しいといわれます。消極的で閉鎖性が強いということで、少しとっつきにくいところがあるようです。また、突然、考える前に行動に移してしまう場合があり、周囲の人は驚かされます。

 それも、人を出し抜いてやろうとか、はめてやろうというわけではなく、後先考えずに突っ走ってしまうので、簡単にいえば“おっちょこちょい”なだけです。

 会社の上司にしょっちゅう「落ち着きがない」「人の話をよく聞きなさい」などと小言をもらっている人もいるかもしれません。

 大きな目標に向かって着実に歩を進めるというタイプではありませんが、身内をとても大切にするので、懐に飛び込んでしまえば、かけがえのない人になるはずです。

◆平川陽一 早稲田大学卒。主に歴史ミステリーの分野で活躍。著書に「世界遺産・封印されたミステリー」「戦争で読む日本の歴史地図」「日本列島 名城の謎」などがある。