まさかの黒星だ。大相撲秋場所4日目(17日、東京・両国国技館)、横綱大の里(25=二所ノ関)が平幕の伯桜鵬(22=伊勢ヶ浜)に突き落とされて早くも土がついた。同じ相手に2場所連続で敗れ、横綱2場所で5個目の金星配給。元大関琴奨菊の秀ノ山親方(41=本紙評論家)はこの日の横綱の敗因を分析した上で、今後に向けての課題も指摘した。
優勝候補の大本命が、序盤で早くもつまずいた。大の里はもろ手突きで攻め込もうとするが、伯桜鵬に押し返される。右を差せないまま強引に前に出たところで、相手の突き落としに崩れ落ちた。取組後の支度部屋では「もう一回、明日しっかり切り替えて。一日一番、集中してやっていきます」と翌日以降の勝負に目を向けた。
この日の取組について、秀ノ山親方は「大の里の立ち合いは腰高で距離感も中途半端。もろ手で突き放しにいっているけど、相手の上体を起こし切れていない。逆に伯桜鵬の方が下から跳ね上げるようにして圧力をかけていた。その後も、横綱が上手を取りにいって呼び込んでしまう場面もあった。自分の形をつくれず攻め急いだ結果、最後に突き落としを食ってしまった」と分析する。
7月の名古屋場所は新横綱でワーストとなる4個の金星を配給。伯桜鵬には先場所も敗れており、横綱2場所目で早くも5つの金星を与えた。秀ノ山親方は「結果論で言うわけではないが、仕切りの時からどこか自信がなさそうな顔に見えた。伯桜鵬の当たりの強さ、中に入る時のうまさが脳裏にあったのでは。先場所のイメージを払拭できないまま勝負に臨んだ印象」と指摘した。
さらに、秀ノ山親方の目から見て、大の里の取り口には気になる点があるという。「突き放しても、右を差しても勝てる半面、明確な形が見えていない。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は左おっつけからの左差しという絶対的な武器を持っていた。大の里も相手に合わせることはない。考えすぎず、自分の形を完成させてほしい」と課題を挙げた。
まだ、15日間の戦いは始まったばかり。他の上位陣と比べても、馬力や安定感で勝る大の里がV候補の本命であることに変わりはない。秀ノ山親方は「この日のように、慌てないこと。どっしりと構えて相撲を取れば、自分から墓穴を掘って取りこぼすことはない。負けを引きずらず、切り替えることが大事」と奮起を求めた。
先場所は、幕内琴勝峰(26=佐渡ヶ嶽)に平幕優勝を許した。今場所は横綱としての真価が問われる中、大の里は番付の権威を示せるか。












