元衆院議員の秋元司氏が逮捕、実刑となった統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件を題材とした映画「冤罪のつくりかた」が制作される。司法の闇が取りざたされた同事件に再びスポットが当たることになる。
秋元氏は2019年に日本でIR参入を目指す中国企業側から賄賂を受け取ったとされる収賄などの容疑で逮捕された。公判中に「事実無根 私はこうして特捜に嵌められた」を出版し、身の潔白を訴えたが、上告棄却となり、懲役4年の判決が確定。今年3月に収監され、現在は服役中の身だ。
映画では、長年、秋元氏と親交があり、間近で事件、公判を見ていた経済評論家の上念司氏と銀座クラブ「Nanae」の唐沢菜々江ママがプロデューサーを務め、「カバディ!カバディ!」「10LDK」などでメガホンを取った泊誠也氏が監督、脚本を務める。
IR事件を扱っているが、秋元氏側ではなく、捜査に及んだ検察側の視点で描いているのが肝だ。主演となる検事役を加藤夏希、事務官を小川史記、秋元氏をモチーフにした国会議員を原田龍二が演じ、事件を取材するジャーナリストをやべきょうすけ、元ヤメ検の弁護士を演じるバン仲村らが脇を固める。
秋元氏の事件では、賄賂とされる300万円の授受が焦点となった。永田町の議員会館で受け取ったとされるが、秋元氏は国交副大臣で、国交省にいたことが判明。iPhoneのヘルスケアアプリのデータや位置情報などを証拠申請したが、裁判所側は証拠採用しなかった。
20日に開かれた制作発表会では公開で本読みが行われ、加藤が「2年前に何をしたかはおぼえていない」のセリフとともに贈賄側の供述のみを採用したシーンが再現されている。上念氏は「(秋元氏は)アリバイがあるのに認められなかった。(贈賄側が)正しい証言をしていたのか。信用できるのか。ぜひこの映画を見て、問題意識を高めてもらえれば」と呼びかけた。
人質司法や検察内の権力闘争、検察によるマスコミリークでの世論形成なども描かれ、泊氏は「社会的に意義がある。司法の闇を暴くテーマをもって挑んでいきたい」と意気込み、公開は来年を予定している。公判中から映画化の構想は持ち上がっていたが、ようやく日の目を見るともいえ、秋元氏の〝獄中からの訴え〟となりそうだ。












