【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#630】欧米では、ビッグフットと子供を作ったとか、ビッグフットに洞穴に監禁されて夫婦同然の生活を送ったとか、たまにそんな話が報告されることがある。日本でもかつて同様の話があったといえは驚くだろうか。

 沖縄に「ゴリラ女房」という奇妙な昔話がある。船乗りが南の島に漂着し、ゴリラと結婚し、子供をもうけてしまうという話である。最後はすきを見て逃げ出した夫に対して、ハーフの子供を引き裂いて殺してしまうというオチである。

 当然、ゴリラは人間との間に子供をもうけることはできない。あくまで生物としての種類が違っており、混血のハーフを作ることができないのだ。ということは、人間との間に子供が作れるビッグフットやゴリラ女房の正体は、ネアンデルタール人になるだろうか。やはり、近年までネアンデルタール人は生き残っていたのであろう。

 ゴリラ女房という言葉は、新しく成立したものだと思われる。昔話としては比較的新しく、大正時代に成立したのではないかと推測される。他にも類話として、「ゴリラ女王」と結婚する話もあり、ずいぶんと人気のある昔話である。

 それより昔の話としては「猩々女房」が出てくる。猩々(しょうじょう)とは、オランウータンの別名である。この頃だと、まだゴリラが未確認生物であり、実際に存在が確認されてなかったからである。

 ちなみに猩々と言えば、江戸時代に人気を博した、顔は人間、体は獣の妖怪の名前でもある。これもまた、ネアンデルタール人がモデルであるのだろうか。

 この奇妙な昔話、ゴリラ女房だが、現在でも中国で類話が伝わっている。筆者の友人である楊珍雲さんの妹さんから聞いた話だが、全くストーリーがゴリラ女房と同じなのである。なんと、ハーフの子供を殺すというオチまで同じなのだ。日本から伝わったのか、中国独自に生まれた話なのか。何とも不思議である。