フィギュアスケート男子で五輪2連覇を達成したプロスケーター・羽生結弦(30)が、故郷で再びファンを魅了した。リニューアルオープンした宮城・仙台市の屋内スポーツ施設「ゼビオアリーナ仙台」で5日に行われたアイスショー「The First Skate」に出演。大トリで「春よ、来い」、アンコールで「Let Me Entertain You」を演じると、満員の会場内は大歓声に包まれた。羽生は「体が動くうちは全力で全身全霊で滑り続けたい。常にアップデートしながら、良いものを日本に、世界に発信できるように頑張っていきたい」と今後の活動にも意欲。その唯一無二のスケーターは、リンク外でも絶大な影響力を発揮していた――。
今回のアイスショーが開催された「ゼビオアリーナ仙台」は仙台市で2か所目となる通年型スケートリンクで、約4000席の観客席を備えている。今後、羽生が単独公演を行った場合の経済効果を、名城大経済学部の加藤真也教授の協力を得て分析したところ、驚きの数字がはじき出された。
加藤教授と授業を受け持つ山口大経済学部加藤研究室の学生4人は、同会場で羽生が単独公演を2日間行った際の経済効果を調べた。羽生が過去に実施した単独公演を参考に、リハーサルなどの準備期間を設定。観客数は座席数(可動式座席込み)に合わせ、光熱費、会場費、音響費、照明費、人件費などを含めると合計約8500万円となった。
グッズ代は布製品、紙製品、その他製品に分けて試算。観客数とグッズ購入率、1人あたりの単価などを見積もった結果、合計約3100万円となった。広告費は1000万円、協賛費は主催者が300万円、オフィシャルパートナーが50万円と控えめな想定ながら、合計約2000万円。チケット代は合計約2600万円となり、単独公演の参加者による観光消費額は合計1億8300万円に及んだ。
これらのデータをもとに日本全体への経済波及効果を推計した結果、総合計約6億5000万円もの大金を生み出すことがわかった。さらに日本全体の付加価値誘発額より国内総生産(GDP)を合計約3億4500万円高めており、全国の雇用者の所得額が合計約1億6500万円増加したことが判明した。
宮城県によると、仙台に本拠地を置くサッカーJ2仙台の昨季の1試合あたりの経済効果が1億2000万円だったことから、わずか2日で個人が6億を超える経済効果をもたらす影響力はまさに別格だ。当調査のリーダーを務めた川田航平さん(2年)は「仙台という地方都市で開催されたにもかかわらず、ここまで大きな経済波及効果が生まれた羽生さんの存在は地元の人々にとって特別であることを物語っているのでは」と目を丸くした。
改めて唯一無二の存在感を証明した羽生。仙台市での単独公演に関する予定は未定だが、仙台市の担当者は「羽生さんは観光アンバサダーの役割を担っていただいていて、もし新しい施設を使ってやりたいという話があれば、日程確保などできる限り協力はしていきたいと考えているので、お話があれば適宜ご相談していきたいです」と話しており、サポートに前向きな姿勢を見せている。
故郷での単独公演が実現すれば、想像を超えるような大反響が巻き起こりそうだ。












