角界に激震だ。大相撲の宮城野親方(40=元横綱白鵬)が、日本相撲協会退職を決意したことが判明した。かねて退職の意思を周囲に漏らしていたなか、先の夏場所中も同じ一門の親方らが翻意を求めてギリギリまで本人を説得。しかし、いずれも不調に終わったという。優勝45回を誇る大横綱が角界を去る決断を下した〝真相〟とは? 舞台裏を追跡した。
宮城野親方が師匠を務めていた宮城野部屋は、弟子の元幕内北青鵬による暴力問題の影響で昨年4月から閉鎖。同親方は弟子とともに伊勢ヶ浜部屋へ転籍し、師匠の伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)の下で親方としての再教育を受けていた。しかし、当初から宮城野部屋再開の時期は定められておらず、1年が経過しても理事会の議題にすら上らない状況が続いていた。
今年に入り、一門の浅香山理事(元大関魁皇)らが複数回、協会執行部に処遇の検討を求めたところ「時期尚早」と却下。宮城野親方は春ごろから執行部の対応に不満を漏らし、自身が入門させた力士にも退職をほのめかすようになったという。一方で、伊勢ヶ浜親方は7月に65歳定年を迎え、照ノ富士親方(元横綱)が部屋を継承することが既定路線となっている。
後輩の新米師匠が、大先輩の上に立つ構図。立場の逆転が今回の退職決意の決定打になったとみる向きもあるが、事実は少し異なるようだ。同じ一門で宮城野親方の説得にあたった親方は「夏場所中の前半と後半で2回ほど説得したが『辞める』と言って聞き入れなかった。『照ノ富士の下でやるのが嫌なのか?』と聞いたら、本人は『いや、照ノ富士は関係ない。いつ部屋を元に戻してくれるのかが、全く見通しが立たないから』と言っていた」と明かす。
その上で「部屋の再開が来年なのか、5年後なのか、10年後なのか…。せめて執行部が大まかな時期だけでも言ってくれれば、まだ我慢も準備もできるんだけど。『まだダメだ、まだダメだ』としか言われず、気持ちが切れてしまった。それが(退職決意の)一番の理由」と断言した。相撲協会は2日の臨時理事会で一連の対応を協議する予定だが、宮城野親方は退職となる見通し。新横綱誕生の祝賀ムードは完全に消し飛びそうだ。












