日本相撲協会は夏場所5日目の15日、元小結北勝富士(32=八角)の引退と年寄「大山」の襲名を発表した。
北勝富士は埼玉栄高から日体大を経て八角部屋へ入門。2015年春場所で初土俵を踏んだ。力強い突き押し相撲を武器に幕内に定着し、敢闘賞1回、技能賞2回、金星7個を獲得した。一方で、たび重なるケガに苦しんだ。昨年九州場所後に右ひざを手術し、初場所を全休。十両で復帰した春場所では3勝12敗と大きく負け越し、今場所の番付では幕下へ転落していた。
この日、国技館で会見した北勝富士は「安心した気持ちがすごく強い。首、右ひざのケガで思うような稽古、準備ができなくなってきた。最後の3月場所の取組で自分の中で悔しさがどんどん薄れてきて、準備できなかったから負けてしょうがないという気持ちが強くなった。そんな気持ちで土俵に上がるのも相手、応援してもらっている方に失礼。師匠に相談させていただきました」と引退の理由を説明。「10歳から相撲を始めて、一生懸命やってきた。本当にいい相撲人生だった」と力士として歩んだ道のりを振り返った。
思い出の相撲には2018年初場所で横綱白鵬から金星を獲得した取組を挙げた。「小さいころからの夢が、一番強い人というのは、どれぐらい強いのかなと。その人と実際に土俵で当たって、勝つことができたのは自分の中で大きな財産」と語った。
会見に同席した師匠の八角理事長(元横綱北勝海)は「やり切ったと思う。(指導で)言ったことを、よくやろうとしてくれていた。周りにもいい影響を与えてくれた。ケガしたぶん、ケガしている力士の気持ちも分かる。いい親方になると思う」と弟子をねぎらった。
今後は部屋付きで後進の指導にあたる北勝富士は「師匠の背中を見て、立派な力士を育てられるように頑張りたい」と親方としての抱負を語った。












