【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#612】イタリアのロンバルディア州にあるコモ湖は、イタリアで3番目に面積の広い湖だ。その土地の名に由来してラリオ湖とも呼ばれており、その景観の美しさによって、昔から貴族や富裕層の憩いの場として人気のスポットとなっていた。欧州きっての避暑地としても有名な場所となっている。

 そんなコモ湖で、謎の巨大生物の目撃が多く報告されているという。1946年、2人のハンターがコモ湖の湖岸近くで、体長10~12メートルほどの赤みを帯びた爬虫類らしき生物が泳いでいるところを目撃した。この生物は「ラリオサウロ」と呼ばれるようになり、その後、コモ湖で目撃される未知の生物の呼び名として定着していった。

 この名前のもとになったのは、三畳紀に生息していたといわれる海洋爬虫類「ラリオサウルス・バルサミ」だ。およそ100年前、コモ湖のほとりでこのラリオサウルス・バルサミの化石が発見されており、それにちなんで名付けられたのがラリオサウロというわけだ。

 こうした経緯もあり、ラリオサウロはかつての海洋爬虫類と同様に、四肢がヒレ状になっているトカゲ型の生物ではないかとイメージされるようになっていったという。

 とはいえ、コモ湖で目撃されたあらゆる未確認の生物がラリオサウロと呼ばれるようになったこともあり、その特徴は目撃談ごとにかなり異なっている。

 1954年には、丸い鼻で背中と水かきのある足を持っていたとの報告がなされ、1957年にはワニのような頭部をした奇妙な生物が、2003年には巨大なウナギのような生物の目撃情報がなされており、明確な姿がハッキリと断言できるものではないのが現状だ。

 こうした点から、懐疑論者でもあるジョルジョ・カスティリオーニという研究者は、1954年のものをカワウソ、1957年のものはカワカマスだとその正体を断定した。2003年の巨大ウナギとも思えるものについては、魚の群れだと判断している。

 だが、一方で気になる点もある。コモ湖でラリオサウロを目撃した人物の中に、ジュゼッペ・ガブリエル・バルサモ=クリヴェリという古生物会者も含まれているという。生物を扱う専門家が、通常の生物と果たして見間違うだろうかというのが、ここで疑問としてあげられるのであるのも確かなのだ。

 一体、ラリオサウロは何なのか。謎ばかりが深まるUMAである。

【参考記事】
https://cryptidz.fandom.com/wiki/Lariosauro