兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑を調査する百条委員会の音声データや黒幕の名前が記された文書がNHK党の立花孝志党首に提供された問題で、日本維新の会の場当たり的な対応が白日の下にさらされた。
維新の増山誠兵庫県議は非公開での百条委の音声データ、岸口実県議は斎藤氏追い落としの黒幕の名前が記された真偽不明の文書をそれぞれ立花氏に提供した。兵庫維新の会は25日に執行役員会を開き、増山氏を除名、岸口氏を離党勧告とする方針で、26日に発表する。
一連の問題を巡って、不可解なのは昨年11月の兵庫県知事選で維新は元参院議員の清水貴之氏を支援していたが、裏では増山氏や岸口氏は立花氏への情報提供で、斎藤氏の応援に回っていたことだ。そもそも維新は4年前の知事選で斎藤氏を推薦、当選させていたが、昨年9月にパワハラ問題が深刻化した際には他党と足並みを揃え、斎藤氏の不信任決議に賛成していた。
この当時の内情を明らかにしたのは維新創設者の橋下徹氏だ。24日放送の「よんチャンTV」(毎日放送)に出演し、「兵庫県議会の維新はもうずっと斎藤さん応援。メディアが全部、斎藤さん批判になっていたころに、このままじゃ衆院選がもたんと。だから『斎藤さん不信任でいく』っていう鶴の一声を吉村(洋文)さんがグーンとやった。国会議員の当時の馬場(伸幸)代表も斎藤さんの応援だった。(増山氏ら兵庫県議会の維新は)みんな不満をものすごい持って、全然納得せずに不信任に賛成した」と兵庫の維新県議が知事選時にバラバラになった背景を解説した。
当時、大阪府知事の吉村氏は維新共同代表で、代表に就任したのは衆院選や知事選後の昨年12月だ。今回の事態に吉村氏は「(増山、岸口両氏は)明らかなルール違反で正当化されるべきではなく、許せば維新はルールを守らなくてもいいのかとなる」と断罪したが、橋下氏が裏事情を明かしたことで、衆院選のために世論になびいた吉村氏の責任を問う声も出ている。
一方、橋下氏は増山氏が除名、岸口氏が離党勧告になる処分についてはXで「逆、逆。報道の自由と暴露内容をしっかりと考えれば、岸口さんの方が悪質性が高い。表面的には100条委員会秘密会の内容を漏らした増山さんの方が悪質性が高いように見えるけど、違うんだよなー」とも突っ込んでおり、依然、維新のガバナンスの混乱を浮き彫りにしている。












