困ったときの猫頼み!? 2月22日の「猫の日」を前に〝猫の日商戦〟がかつてない盛り上がりを見せている。猫がもたらす経済効果「ネコノミクス」は年間約2兆9000億円に及ぶとされているからだ。複数のコンビニが参戦しており、将来的にバレンタインデーや恵方巻きのように定着するかもしれない。

 コンビニではファミリーマート(約1万6200店)がいち早く目をつけ2023年から「ファミリ~にゃ~ト大作戦!」と称したキャンペーンを開始。3回目となる今年は昨年を上回るオリジナル商品21点を用意して臨む。もともとデザートの販売構成比は男性42%、女性58%だが、対象商品では大きく女性の売り上げが伸び、カテゴリーの売り上げランキングの上位を〝猫商品〟が占めるという。

 そして今年はセブンーイレブン(約2万1600店)が「にゃんこ発見!」キャンペーンで参戦。業界の雄がファミマに追随したことは業界関係者にインパクトを与えている。

「われわれは『セブンに追いつけ!』と言われてきましたので、たくさん学ばせていただいたし、マネをしてきました。まさかここまでマネされる立場になるとは思わなかった」(業界関係者)

 店舗数や日販(=1日の売上)では優位に立つセブンだが、足元の状況は芳しくない。流通ウォッチャーの渡辺広明氏がこう指摘する。

「2024年はコンビニ業界全体で客足が伸びず苦しい一年でした。しかし、ファミマとローソンが客単価を少し伸ばしたのに対して、セブンはほぼ横ばいにとどまった。セブン&アイHDがカナダのクシュタールから買収提案を受けたニュースも盛んに報じられ、どこか絶対王者のイメージに揺らぎが生じてしまっている」

 ただでさえコンビニにとって日数の少ない2月は鬼門。これまではバレンタインデーや恵方巻きといった催事で売り上げ増をもくろんできたが、昨今の義理チョコ離れと食品ロス問題によって、以前ほどの売り上げが見込めなくなっている。

 セブンは18日に都内で「にゃんこ発見!」新商品発表会を行い、Z世代に人気のインフルエンサー・なえなの(24)をゲストに招いて猛アピールした。「肉球のおだんご きにゃこムース&黒糖ゼリー」(税込み324円)を試食したなえなのは「ニャんだこれは!? うみゃ~い」と場を盛り上げた。

 猫の日商戦に後発の参戦となった理由について、担当者は「昨年(5商品で)テストマーケティングした結果、予想を上回る売れ筋となったから」だとし、ファミマとの差別化については「デイリー工場で手作りに近い形で味、品質にこだわっている」と強調した。

 猫よりも犬派の渡辺氏は「猫がモチーフなだけにファミマと似通った印象は拭えないが、セブンが参戦することで『猫の日』はブレークスルーすると思う」とさらなる激化を予測。ちなみにワンワンワンの語呂合わせで1月11日は「犬の日」に制定されているが、「クリスマスとお正月でお金を使ってみんなのお財布が一番寒いタイミング。商戦として盛り上がることは今後もないでしょう」と残念がった。