【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#600】2025年は巳年、白蛇の絵柄が乗っている年賀ハガキを送った人も多いかもしれない。
蛇は、世界各国において民俗的に重要な存在として見なされることが多い。言い伝えなどにも多く登場し、また伝説上の存在として語られる大蛇といったものも決して珍しくはない。日本でも、「八岐大蛇(やまたのおろち)」伝説をはじめとして、織田信長も関わっている「あまが池の大蛇」伝説といったものが有名だ。
インドネシアにあるボルネオ島、ここにはとある大蛇伝説が語られている。「ナブー」と呼ばれるその大蛇は、数十メートルから数百メートルにも達する桁違いの体長であるという。
しかし、ナブーはあくまで神話の中に登場する架空の存在にすぎないはず蛇だ。固有種が数多く現存しているボルネオ島とはいえ、シロナガスクジラをも超えるほどのサイズの蛇が存在するとは到底考えられないだろう。
そんなナブーが現代に撮影されたという情報が、これまで幾度か飛び交ったことがある。
2009年、写る大河のその川面に、巨大な蛇のような物体が写り込んでいる写真が出回った。それによると、この時地域が洪水となっており、災害救援委員会のメンバーであった人物がヘリコプターから洪水状況を確認していたところ、異様に大きな蛇が川にいることに気付き、撮影したということだ。
2011年、撮影者など詳細は不明であるが、より上空から撮影されたと思われる写真。森林の中、大きく蛇行を描く青色の透き通った川の中に、巨大な蛇のような姿が映り込んでいるのだ。
神話の枠を飛び越え、ナブーが現代にUMAとして現れたということなのだろうか。だが、いずれの写真においてもそれが本物であるかの疑いは当初からなされた。
特に2011年のものについては、写る川が現地のバレー川であると言われたものの、本物のバレー川は茶色く濁った水であり、写真のような青く透き通った水ではない。何より、こちらの写真については〝大蛇が写っていない〟元画像とされるものも指摘され、結果として加工されたものである可能性が極めて高いという結果となった。
2009年のものについても、丸太説やボートの軌跡説などの他、蛇ではなく別のものの誤認、もしくは同様に加工されたものとの見解が強い。やはり、これほどに巨大なはずの生物が、なぜこれまで目撃証言などされずに存在することができたのか、という点が疑問視される最大の要因だろう。
ちなみに、2021年にはインドネシアの南カリマンタン州で、おそろしく巨大なニシキヘビとされる大蛇が〝映像〟で撮影されて話題となったことがある。わずか10秒にも満たないその映像には、蛇の尾と胴体の一部が写っており、ゆっくりと遠ざかるように動いている。この映像がナブーをとらえたものとして紹介されることもあるが、やはり詳細まではよく分かっていない。












