新日本プロレスの高橋ヒロム(35)が、来年1月4日の東京ドーム大会で実現する内藤哲也(42)との師弟対決を「最初で最後の一騎打ち」と明言した。2010年8月のデビューから約14年半の年月を経た初シングルマッチには、互いに特別な思い入れがある。左目の手術に踏み切る内藤の覚悟に対し、ヒロムは勝っても負けても再戦しない決意を示した。

 ヒロムと内藤は8日熊本大会の「ワールドタッグリーグ」優勝決定戦でゲイブ・キッド&SANADAを撃破し初優勝。試合後は2020年3月の大田区大会で決定しながら、コロナ禍による大会中止で幻となっていた2人のシングルマッチを1・4ドームで行うことで合意した。

 練習生時代から指導を受けた師匠の内藤とは、今年7月の東京武道館大会での6人タッグ戦で初対決。シングルマッチは満を持しての実現となる。正式決定を受け、一夜明けた会見では「待ち望んでいたカードであることには間違いないです。ずっとやりたかった、(流れてから)この4年間。待ち続けていましたね」と腕をぶした。

 ドーム決戦を前に、内藤は左目の手術を決断。長年悩まされてきた右目上斜筋麻痺の改善を図るものだ。すでに右目は上限となる3回の手術を受けているため、今回は左目にメスを入れることで、右目との視界のズレを緩和させるという。

 アプローチを変えての4回目の手術は、師弟対決にかける内藤の並々ならぬ覚悟を表している。ヒロムも「自分の中の内藤さんの〝像〟があるので、それを壊したくないんだなと。少しでも強い内藤哲也でいたいという覚悟はすごく伝わってきました。だからと言って自分が手加減するとかは1ミリもないですけど」と神妙な面持ちで受け止めた。

 対するヒロムにも、今回の一戦に秘める思いがある。「勝とうが負けようが、これで終わりにしたいと思ってるので。自分を追い込むためというのもあるし、何回もやるのは美しくないというのが、今現在の思いですよね。これだけやってこなかったものを、一度やったからじゃあ2回目、3回目みたいにリマッチを軽い感じでやるのは絶対嫌なので、自分の中では最初で最後の対決だと思ってます」

 ヒロムの中で〝師匠超え〟のチャンスは今回1回限り。「これで超えられないんだったら、俺はそれまでだったなと思います。『またリベンジ』とか『いつかは…』みたいなことも言うつもりはないです」と言い切る。

「お互いに終わった後にどう感じるのか。自分もLIJに入った理由が(自分の選ぶタイミングで)内藤哲也と戦うことだったので。目標を達成してしまったら、この先何が待ってるんだろうっていう楽しみな部分と怖さがありますね」。それぞれの決意を胸に、師匠と弟子は東京ドームのリングで相まみえる。