約2億4000万年前の“チャイニーズ・ドラゴン”の化石が、ほぼ完全な全身骨格で初公開された。中国南西部の山岳地域・貴州省で見つかったもので、英スコットランド国立博物館(NMS)が23日に公表した。

 NMSのニック・フレーザー自然科学部長は「ヘビのように長く、神話に登場する中国の龍をほうふつとさせるその印象的な外見から、世界中の想像をかき立てること間違いない」と語っている。

 この水生爬虫類は、三畳紀(約2億5100万年~2億年前)の中国に生息していたとみられるディノケファロサウルス。貴州省で初めて化石が発見されたのは2000年代初めだが、のちに完全な関節を持つものなど新たな標本5つが見つかり、その全貌を把握することができた。

 関わったのはスコットランド、中国、ドイツ、米国の研究者たち。中国の自然科学研究の最高機関・中国科学院の一部である古脊椎動物・古人類研究所(北京)で、10年にわたり研究したという。

 ディノケファロサウルスは「恐ろしい頭のトカゲ」という意だが、首の椎骨が32あり、首と胴体に多くの椎骨があることから、トカゲよりヘビに近い外見をしているのが特徴。全長5メートルで、四肢はヒラヒラし腹部の化石には魚の痕跡もあることから、海洋での生活に適応していたとみられる。

 NMSのプレスリリースは「ディノケファロサウルスは、表面的な類似性こそあるものの、ネス湖の怪物神話に影響を与えた首の長いプレシオサウルスとは近縁ではなかった」としている。

 プレシオサウルスは、ジュラ紀前期(約1億9900万年前~1億7000万年前)の首長竜。世界的UMAのネッシーは、スコットランド・ネス湖に閉じ込められたプレシオサウルスが進化したものという説もある。ただネス湖は地質学的に新しく、プレシオサウルスが生存していたころにはなかったとされている。