演歌歌手・坂本冬美が今月リリースしたシングル「ほろ酔い満月」(作曲・杉本眞人/作詞・田久保真見)は、前作「再会酒場」とはまた一味違った、80年代をほうふつとさせる歌謡ポップスだ。

 ――新曲はどんな作品ですか

 坂本「大人の恋の駆け引きを描いています。歌詞の中に『断捨離した 空っぽな胸』とあるのですが、独り者の時間が長いと恋愛が面倒くさい、おっくうとなりがち。それでも好きな人から呼び出されると、ちょっとワクワク、ドキドキしたりという女心を歌っています。田久保先生が今の私をイメージしたらこんな歌詞になったみたいです」

 ――曲調がこれまでとは一味違う

 坂本「今回は、私から80年代というか昭和の歌謡曲っぽいものを歌いたいとお願いしたんです。『お久しぶりね』『今さらジロー』とか、そういうイメージをしていたので、杉本先生にお願いしようとなりました。想像以上の出来上がりに感激しました。80年代の歌謡ポップスのテイストを残しながらも、令和の雰囲気を感じさせる作品になったと思います」

 ――レコーディングはいかがでしたか

 坂本「杉本先生からはまじめ過ぎるから“不良”になってって言われました。だから、イスに座ってレコーディングしたんです。初めての経験でしたが、その方が力抜けるだろうって。力を抜いて歌っているけど、リズムは崩さないように。そのあたりを注意しながらレコーディングしました」

 ――シングルのジャケット写真でドレス姿を披露するのは12年ぶり

 坂本「『また君に恋してる』の時はお客さんの前でジーンズ姿でしたし、ドレスを着たり、着物でないときは照れがあったりしましたけど、『ブッダのように私は死んだ』を歌ってからは照れがなくなりましたね。ただ、『再会酒場』は衣装が割烹着でしたから、ふり幅は大きいですね」

 ――昨年の紅白歌合戦ではJO1やBE:FIRSTをダンサーに「夜桜お七」を歌唱した

 坂本「この曲も今年で30年目なんです。紅白のリハーサルでは、JO1とBE:FIRSTの方たちが20代や10代だったので、『夜桜お七は“29歳”で、みなさんより年上なんですよ』って言ったらビックリされました。今回はダンスミュージック風なアレンジだったので、また新しい『夜桜お七』ができたと思います。私にとっては代名詞と言える曲です。紅白で歌ったのは9回目。ここまで来たら15回、20回と『夜桜お七』を歌えるように頑張りたいです」