東宝がミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」の初日公演を2度にわたり中止にしたことで、SNS上で批判された。昨年秋のミュージカル「のだめカンタービレ」でも演出上のミスが発生。東宝は、女優の橋本環奈(25)らが主演する今後の作品に大きな不安を残す。

「ジョジョ――」が12日、東京・帝国劇場でようやく初日公演を迎えた。製作の東宝は終了後に声明を発表。「製作体制における見通しの甘さ、また不行き届きによりまして、公演の初日を本日まで遅滞させました」などと改めて謝罪した。

 当初の初日は6日だった。それが中止となり、初日を10日として再調整したが、またも中止となった。

 東宝は6日「複雑な演出プランに対応するための確認作業が想定以上に必要となった」などと釈明。8日には「スタッフ・キャストの安全確保に努めながらの準備に更なる時間を要し」たと謝罪した。初日公演が6→10→12日と遅れる前代未聞の事態に陥っていた。

「ジョジョ」は1986年に「週刊少年ジャンプ」で連載開始された、同名漫画を原作にしたミュージカル版だ。38年の歴史でアニメ化、ゲーム化、映画化とメディアミックスが展開され、ミュージカル化は初。ファンの間で「ジョジョミュ」と呼ばれ、期待値が高かった。キャストは、ともに2・5次元俳優と称される松下優也(33)、有澤樟太郎(28)がダブルキャストで主演してジョジョを、俳優の別所哲也(58)がその父ジョースター卿をそれぞれ演じる。

「ジョジョ」W主演の松下優也(左)と有澤樟太郎
「ジョジョ」W主演の松下優也(左)と有澤樟太郎

 東宝が製作したミュージカルでは、同じく漫画原作の「のだめカンタービレ」(昨年10月、東京・日比谷シアタークリエ 主演上野樹里)で演出上のミスが起きていた。

 舞台関係者の話。

「初日直前のゲネプロではキャストが登場シーンを間違えるハプニングがありましたが、それ以上の問題が初日(10月3日)にありました。上野さんの出演シーンで一部の舞台装置(舞台セット)から異音がしたり、舞台装置が舞台袖にはけず、技術スタッフが慌ててステージ上に出てきて、これを下げたりする事態が起きたんです」

「ジョジョ」と「のだめ」では製作スタッフが異なるが、「のだめ」でミスが散見されただけに「『ジョジョ』は初日公演を無事迎えられるか不安視されたのが実情でした。『のだめ』にはないアクロバティックなアクションシーンが『ジョジョ』に用意された。その準備も懸念されていたんです」(前出関係者)。

 確かに声明で「複雑な演出プラン」(6日)、「安全確保」(8日)と触れられていた。

 東宝製作のミュージカルでは橋本や上白石萌音(26)ら4人が交互に主演して千尋を演じる注目作「千と千尋の神隠し」(3月11日~、帝国劇場)が控えるが、無事完遂できるか。