天才ドリブラーの〝処遇〟が注目されている。左足首に負傷を抱えながらも12日開幕のアジアカップ(カタール)メンバーに選出されたMF三笘薫(26=ブライトン)が再び試合途中に流れを変える〝切り札〟になる可能性が指摘された。

 カタールW杯で世界に衝撃を与えた三笘は、今季もブライトンで好調をキープし、さらに進化した変幻自在のドリブルで強豪相手に好機を演出している。リバプールなどイングランド・プレミアリーグの名門が、こぞって真剣に獲得を検討するほどだ。

 アジアカップに臨む日本代表でも活躍が期待されている中、Jクラブ関係者は「三笘はまたスーパーサブじゃないか。W杯でもそうだったけど、短期決戦の大会で試合の流れを変えられるタイプだし、他にそういう感じの選手もいない。森保(一)監督なら勝つために同じことをやるかもしれない」。再び切り札として起用されると分析した。

アジアカップ制覇を目指す森保監督
アジアカップ制覇を目指す森保監督

 すでにブライトンで活躍し始めていた三笘はカタールW杯でスーパーサブを務め、ゲーム途中から自慢のドリブル突破で流れを変える役割を担った。その結果、W杯優勝経験のある強豪のドイツとスペインを撃破する原動力となり、下馬評を覆して日本の16強入りに貢献した。

 ただ貴重な戦力を世界最高峰の舞台でベンチに置くことにサッカー界で賛否両論となった。元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏はW杯期間中に「日本には余裕はないので一番調子のいい三笘選手を最初(先発)から使うべき。もったいないですよ」。その一方で同MF前園真聖氏は「スーパーサブには三笘が適任でしょう。試合に勝つためには、試合のリズムを変えられるタイプも必要ですから」と主張していた。

 森保監督はカタールW杯後に11試合を戦ったが〝ターンオーバー〟し、ほぼ毎試合先発メンバーを変えた。欧州から参戦する選手の疲労などを考慮した起用とともに多くの選手を組み合わせることでチーム力を積み上げることが目的とみられている。この間、三笘は先発でプレーすることもあって最近はスーパーサブのイメージを払しょくした。

 協会関係者によると、2026年北中米W杯と同じ大会形式となるアジアカップを制するために三笘を〝切り札〟に指名する戦略も十分にあるという。三笘の起用法を巡る「スーパーサブ論争」は再燃するのか。森保監督の決断が気になるところだ。