自民党派閥の政治資金パーティーを巡って裏金づくりが行われていた疑惑で19日、東京地検特捜部は安倍派と二階派の事務所を政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載)の容疑で家宅捜索した。岸田文雄首相は「党としても強い危機感を持って国民の信頼回復に努めなければならない」と意気込むも内閣支持率は超低空飛行。岸田おろしとなっていいはずだが与野党ともに不気味な静けさを保っている。
安倍派と二階派の事務所は永田町の自民党本部から近く、両事務所の入るビル同士の距離は徒歩1分ほど。家宅捜索が行われたということで、その狭い一角に報道陣が殺到した。自民党の茂木敏充幹事長は「大変遺憾だ。厳粛に受け止め、捜査の推移を見守りつつ必要な対策を取る」と発言。安倍派と二階派もおわびのコメントを発表した。
安倍派に“ウラ帳簿”が存在したとか、裏金は議員の囲い込みに使われたなど疑惑を巡る報道が相次いでいる。安倍派の会計責任者は不記載を認める説明をしているともいわれているが、国会議員までメスが入るかは不透明だ。
国民生活が苦しいなか政治家が裏金づくりをしていたということで国民は怒り心頭。内閣支持率は軒並み20%前後と過去最低を記録している。ところが、岸田内閣を倒そうという動きは聞こえてこない。
永田町関係者は「ポスト岸田になり得る茂木氏は安倍派のスキャンダルに内心はほくそ笑んでいるのかもしれないが、今は様子を見ているのだろう。一方で国民人気の高い石破茂氏は党内の人気がないし、河野太郎氏は紙の健康保険証をなくすことが国民に不評。小泉進次郎氏はまだ早い。自民党の中からの突き上げはしばらくなさそう」と解説した。
それでは野党はどうか。野党第1党の立憲民主党は自民党の裏金問題について識者や省庁からのヒアリングを開始。来年の通常国会に向け、準備をしている。
立民議員は「実は立憲は今調子がいい。地元に帰っても有権者の反応が変わってきました。『あなたはいいけど、立憲はちょっと』だったのが、『あなたも立憲もいいね』になってきた。党内のまとまりもいい」と手応えを感じているという。
「参政党とか日本保守党とか右寄りに新党ができて、保守が分裂しているんですよ。一方で立憲より左は共産党しかない。リベラル保守が今はガラ空き。そこを狙う。問題は候補者がそろうかどうかと、変に頑張って失点しないこと。着実にやるときです」(同)
もっと倒閣の声を上げてもよさそうだが…。「正直、日本のためには岸田内閣が替わった方がいいが、選挙を考えれば岸田首相で解散してほしいという面もあります。選挙直前に顔が変わることが一番最悪ですね。もっとも自民党の中に次がいないんでしょうが」(同)と本音もポロリ。
誰もが様子見している間に岸田氏は起死回生の策を打てるのか。












