NEWSの加藤シゲアキ(36)が著書「なれのはて」で第170回直木賞候補作にノミネートされたと14日、発表された。アイドルと作家の〝二刀流〟を続ける加藤は、11月に亡くなった作家の伊集院静さん(享年73)の金言に支えられているという。

 直木賞候補作としては第164回(2021年)の「オルタネート」に続いて2度目。芸能関係者は「『オルタネート』の時に直木賞を取れなかったからこそ、もう一作頑張ってみようと創作意欲を燃やしたそうです」と話す。

 12年のデビュー作「ピンクとグレー」以降、作家とアイドルの二刀流として活躍してきた。前出関係者は「小説を書くには執筆のための取材も必要。忙しいさなかも取材時間を作って精力的に動いていたそうです。大変でしょうが、これをやることでさらに見識が増える。また、小説を書くことによって、様々な登場人物の心境などをよりリアルに理解できる。俳優としての幅も広がったでしょう」と指摘した。

 11月に肝内胆管がんで亡くなった伊集院さんに支えられた。加藤は訃報に接し、「先生の『サボったやつはすぐにいなくなる。頑張ったときにだけ、手を差し伸べてくる者がいる』という助言は、私を何度も鼓舞し、励ましてくれました。願わくば、もう一度だけ会いたかったです」などと悲しみのコメントを発表した。

「小説家として駆け出しのころから伊集院さんとの交流はあったそうです。その中で、小説家としてやっていく上で『35歳まではとにかく旅に出なさい』という助言がすごくタメになったと。いろんな人と出会い、いろんな人を思うことで、それが小説を書く糧(かて)になると教わったそうです」(前出関係者)

 小説家・加藤として伊集院さんは、目指すべき師のような存在なのだろう。

 14日に発表された第170回芥川賞の候補5作、直木賞のほかの候補5作は以下の通り(敬称略)。

 芥川賞=安堂ホセ「迷彩色の男」、川野芽生「Blue」、九段理江「東京都同情塔」、小砂川チト「猿の戴冠式」、三木三奈「アイスネルワイゼン」。

 直木賞=河崎秋子「ともぐい」、嶋津輝「襷(たすき)がけの二人」、万城目学「八月の御所グラウンド」、宮内悠介「ラウリ・クースクを探して」、村木嵐「まいまいつぶろ」。

 直木賞は選考委員だった伊集院さんの死去に伴い、前回より1人少ない8人で選考される。選考会は来年1月17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で。