サッカー天皇杯決勝(9日、国立)で勝負を分けた〝DOGSO〟回避の理由を柏のFW細谷真大が吐露した。

 試合は一進一退の攻防で両チームとも得点を決められないまま延長戦に突入。延長戦でも決着は付かずPK戦に突入し、お互いに10人目までキッカーを務めた末に8―7で川崎が死闘を制した。

 得点は生まれなかったが、この試合で最大のチャンスだったのが後半24分の場面。柏がカウンターを仕掛け、MFマテウス・サビオから細谷がハーフウェーライン付近でパスを受ける。

 そこで川崎のDF大南拓磨から押される形となり明らかな反則とみられたが、細谷は倒れそうなところを踏ん張って体勢を立て直して抜け出し、相手GKと1対1の絶好機を迎える。しかしシュートを打つ前にボールタッチが乱れてチャンスを潰してしまった。

 この場面では、細谷への反則が決定的な得点機会阻止(Denying an Obvious Goal―Scoring Opportunity=DOGSO)の可能性があったとして脚光を浴び、「X」(旧ツイッター)でトレンドワードとなるほど大きな話題を呼んだ。

 倒れて反則をもらっていれば、DOGSOが適用されて大南が退場となる可能性が高かった。そうなれば柏は数的優位に立っていただけに、試合展開を大きく左右するプレーとなった。

 試合後、細谷はこのプレーの判断について「倒れたらDOGSOだったと思うけど、こらえたら1対1になれる状況だったので、自分自身も倒れる気は全くなかった。悔いはない」と説明。ゴールしか見えておらず、DOGSOにする選択肢はなかったとストライカーらしい思考を明かした。

 ただ、今後は試合展開や状況によって異なる判断が必要になるケースもありえる。「決められると思って耐えたし、しっかり判断しないといけない場面は必ず来ると思うので、今後に向けて今日出た課題と向き合っていきたい」と細谷はこの日の経験を糧にしていく構えだ。

 DOGSOという比較的新しいワードが、天皇杯決勝の大舞台で脚光を浴びることになった。