日本サッカー協会の審判委員会が、2日に行われたJ1昇格プレーオフ(国立)でのPK判定について見解を示した。

 この一戦では、清水DF高橋祐治が、1―0の後半アディショナルタイムに、ペナルティーエリア内に進入した東京VのFW染野唯月へのスライディングタックルで反則を取られ、PKを与えてしまった。これを染野が決めて、東京VはJ1復帰を勝ち取った。高橋に対する誹謗中傷が殺到して波紋を広げている。

 天国と地獄を分けたワンプレーを巡っては、誤審の可能性があるとの指摘も飛び出している。6日に公開されたJリーグの判定を検証する番組「DAZN・Jリーグジャッジリプレイ」で、元国際審判員の家本政明氏が「個人的には、どちらかというとノットファウルのように感じる」と語った。

 続けて「(染野が)左足を軸足にして右足でボールをコントロールするというよりは、高橋選手が来ているのを分かった上で高橋選手のタックルに対してブロックする印象を持つ。いわゆるイニシエート(自ら接触を起こしファウルを誘発、または接触が起きる原因を意図的につくる行為)という動きの印象を僕は持つ。イニシエートに近い行為だったと思う」と説明した。

 一方で、8日に日本サッカー協会が行ったレフェリーブリーフィングでは、染野のイニシエートに関する質問も出た。日本協会の審判マネジャー及びJリーグ担当統括を務める東城穣氏は「100対0の話ではない。いろいろな見方もあるが、そこ(主審の判断)が結論になる。VARもチェックしている」と説明。VARもイニシエートではないとの判断だったという。

 また日本協会の審判マネジャーVAR担当を務める佐藤隆治氏は「攻撃のコントロール下にあるボール。レフェリーはDFがボールにプレーしにいこうとしたことはわかっている。ただ、その前にFWのボールコントロールに優先権がある中で、(高橋が染野に)接触した事実はある」とし「映像を見たが、十分に受け入れられる判断」との見解を示した。