1970~80年代にかけて「超能力少年」として超能力ブームをけん引した清田益章氏(61)と、オカルト評論家・山口敏太郎氏(57)が対談を行った。清田氏が超能力ブーム当時の話から、現在のライフワークである「おのり」や趣味である「滝浴び」まで語った。果たして今もスプーン曲げをしているのか。
山口敏太郎氏(以下、山口)初めてスプーンを曲げた時のことを教えてください。
清田益章氏(以下、清田)70年代前半にユリ・ゲラーがスプーン曲げで出てきて、これなら俺でもできるぞ!って思ったんです。で、やってみたら曲がった。普通の子は途中で「曲がらないよな」ってあきらめちゃうんですけど、俺は曲がるまでやってみた。みんなは常識という名の洗脳があるんです。俺は常識がなかった。だから、スプーン曲げもできると思った。最初は50分かかった。やればやるほど時間が短縮され、10分でできるようになった。
山口 あの時、超能力少年っていっぱい出てきましたよね。
清田 一番多い時で80人ぐらい。その中から残ったのは俺とか数少なかった。みんなマスコミによってドンと出されるけど、マスコミによってつぶされるんです。
山口 小学6年生の時、メディアに出たのを改めて振り返ってください。
清田 1974年に日刊スポーツが取材に来たんです。祖父が大衆演劇の小屋を持ってて、その取材に来たところ、祖父が「うちの孫がスプーンを曲げれる」って言いだして、俺が取材を受けたんです。次の日に「関口淳君に次ぐスプーン曲げ少年が出た」という記事が出て、テレビにも出るようになった。スプーン曲げたら、人生も曲がったんですよ。
山口 去年、還暦を迎えましたが、60歳代には見えませんね。
清田 体をかなり動かしてますから。21年前から、「おのり」といって、踊りと祈りを組み合わせて、祈りながら踊ってます。
山口 趣味は滝に打たれることだとか。滝に打たれるのって危ないですよね。
清田 滝の水量より、石が落ちてきて死ぬ人が多いんですよ。滝をちゃんと見てたら、つまり拝んでいたら、石がどのぐらいの頻度で落ちてくるか分かります。目だけじゃなく、耳も研ぎ澄まして石の落ちる音を聞く。滝浴びは宇宙のエネルギーを感じられます。太陽の熱エネルギーで、氷は溶けて水になり、水は水蒸気になり、空に昇り、地球の重力で自然落下してくる。それを「ウチューニング」と呼んでます。
山口 おのりとか、ウチューニングとか、言葉を作るのがお好きなんですね。
清田 そういえば、「パワースポット」って言葉を作ったのは俺なんです。英語を習いたての時だから、1976年ぐらいかな。
山口 オススメのパワースポットは?
清田 今は南足柄市の最乗寺の奥にある滝ですね。疲れたら、「ひとっ滝浴びてくるか」って感じで滝に打たれます。自然っていうのはそれだけでパワースポット。疲労を感じた時こそパワーを感じられるんです。自然の中は酸素濃度が濃いし、滝はマイナスイオンがありますから、物理的に体にも脳にもいいんですよ。
山口 今もスプーン曲げはしてますか?
清田 去年の還暦パーティーで、みんなにねじったスプーンをプレゼントしたかったから、2日間で80本もやっちゃったら、体をおかしくしちゃって。だから、やんないわけじゃなく、回数を減らして、やっていきます。年に4回。夏至と冬至と春分と秋分がいいかな。