世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長が都内で会見したことを受け、7日に同教団の被害者たちが心境を語った。

 田中会長が会見に出席するのは、10月に文部科学省が東京地裁に教団への解散命令請求を行った後、初めて。会見の冒頭で田中氏は「国と国民を巻き込んでの事態に至ったことを深く反省し、私たちの不足さゆえに心を痛めているみなさま、つらい思いをされてこられた(宗教)2世のみなさま、国民のみなさまに心からおわびする」と話し、頭を下げたという。一方、政府からの解散請求に対しては「信教の自由から到底受け入れることはできない」と述べた。

 被害者たちは田中氏の会見が終了した後、国会内で開かれた立憲民主党「第61回統一教会国対ヒアリング」に出席した。教団の信者ではないが、家族が約1億円の献金被害を受けた橋田達夫氏もリモートで出席。教団が資金移転に関して当面の間は行わないとしたことに「全く僕は信用しません」とコメントした。

 亡くなった母親が教団信者で、1億円以上の献金被害を受けた中野容子さん(仮名)は、信者ではないが、田中氏の会見に「この状況下で会長自らがようやく会見して謝罪するというのは、いかにも解散請求、財産保全に対しての弥縫策(びほうさく)のように思われます。教団は解散命令請求については徹底的に争う姿勢を示していますから、それとも相いれない態度です」と述べた。

 その上で「教団としての法的責任は認めないといいますから、この謝罪が一体なんのために行われるかは、注意してみなくてはなりません。法的責任を認めない謝罪には意味はありません。一部の信者が勝手に行き過ぎた献金集めをしたのではなく、統一教会が組織的に根こそぎ、多くの家庭が崩壊するような悪質な献金を信者にさせた。それを認めない謝罪は謝罪にならない」と主張した。