阪神とオリックスによる59年ぶりの〝関西ダービー〟日本シリーズは第7戦までもつれ込み、阪神が38年ぶりに日本一に輝いた。大阪・道頓堀は5日、阪神ファンや敗れたオリックスファンらが大挙集結。混乱や暴走が懸念されるも警察が〝超厳戒態勢〟を敷いたかいがあったようだ。

 阪神が優勝すれば、戎(えびす)橋から道頓堀川へのダイブが殺到する恐れがあるとあって、大阪府警は9月の阪神リーグ優勝時と同じ約1300人を動員。戎橋の欄干を完全にブロックし、歩行者は中央部分しか通れない状況となった。

 この日は11月にもかかわらず大阪は最高気温28度を記録する異例の暑さ。涼を求め、飛び込む人が増える恐れもあり、大阪市も川に飛び込んだ人が川底にぶつからないよう、川の水位を通常より引き上げる対応をしていた。

 府警の警備人数がリーグ優勝と同じだったのには経験値があるからだ。阪神のリーグ優勝に加え、ハロウィンでの騒動を経て、警備はより効率良くなっていた。遊歩道沿いの飲食店店長は「今日は静か、バイクの音も六甲おろしも聞こえない」と目を丸くしていた。

 警備が手薄な遊歩道から飛び降りる人はリーグ優勝時同様に今回も絶えなかった。カーネル・サンダースのコスプレや水着姿で川に飛び込む人が出たが、それを見た人は「思ったよりたいしたことはなかった」と〝集団飛び降り〟はなかっただけに拍子抜けの様子だった。

 ナンパされるために道頓堀に来たという20代の女性は「終電までいるつもりだけど、警察も多いし、今日は無理かも」と厳戒態勢を前にお手上げ。雑踏に消えていった。

 阪神優勝の号外狙いで道頓堀に来た人も多かった。阪神のユニホームを来た20代男性は「新聞を入れて帰るために筒も持ってきた」と配布場所を探しに行けば、京セラドームで観戦してから道頓堀に訪れた30代男性は「号外を無事にもらえました。38年ぶりやし、明日は有休を取っているので、朝までいる予定」と満面の笑みで、歓楽街に去って行った。

 大きな混乱もなく、平穏に終わるかと思いきや、終電がなくなった午前0時半過ぎから一変。戎橋の手前で胴上げや阪神のヒッティングマーチを歌う人々で騒然となった。さらに「ノイジー!」や「バモス!」と叫びながらアメを投げていた集団も出たが、すぐに10人ほどの警察官が解散を促し、〝鎮圧〟していた。

 東京から来たという40代男性は「前回の(阪神優勝時の)騒動から比べたらおとなしい」としながらも「他の11球団では、こんなことにはならない」といつもとは違う道頓堀の喧騒を楽しんでいた。